「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「浪速のジョー」辰吉丈一郎③

WBC世界バンタム級王者。天才ボクサーが世界獲りを目指す。「vs. レイ・パショネス」、WBC戦「vs. グレグ・リチャードソン」「vs. ビクトル・ラバナレス(初戦)」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

辰吉丈一郎 10R 判定 レイ・パショネス
バンタム級戦、1991年)

(感想:WBA世界バンタム級11位の辰吉。派手な帽子をかぶって入場。相手はWBA世界J・バンタム級2位のパショネス。フィリピンの選手でこれまで32勝(9KO)2敗3分。後に世界王者になるローランド・パスクワ、元IBF世界J・フライ級王者タシー・マカロスに勝ったことがある。辰吉はいつものようにリズミカルなフットワーク&ジャブ、ワンツー、左ボディ打ち。パショネスはジャブ、右ストレート、振りが大きいフック。辰吉はモハメド・アリの「アリ・シャッフル」のようなフットワークを見せたり、相手を挑発したりするが、パショネスはなかなかタフ。時折、パショネスはジャブ、右ストレートをヒットさせるが、攻めるスピードに欠ける。判定で辰吉。スピードと手数で勝利。辰吉はKOできなかったのが不満の様子だったが、個人的には打たれてしまうところが気になった。)

辰吉丈一郎 11R TKO グレグ・リチャードソン
WBC世界バンタム級タイトル戦、1991年)

(感想:辰吉がタイトル獲得。WBC6位の辰吉はこれまで6勝(5KO)1分。29勝(4KO)4敗のリチャードソンは長身のラウル・ペレスから王座を奪ったテクニシャン。「4KO」というのが示す通りパンチは無いが、しぶとく勝ってきた男。ジャブの打ち合い。次第にパワーと勢いで勝る辰吉がリチャードソンを追い回す展開に。リチャードソンは得意のフットワーク&ジャブを使い、7Rには連打をまとめるなどしたが、辰吉がジャブ、左ボディフックで優勢。10R終了間際の連打で足に来たリチャードソン。11Rのゴングに応じられず、棄権。内容は辰吉の圧勝。しかし、リチャードソンのジャブをかなり被弾。アブラハムトーレス、リチャードソンのジャブを食ったせいなのか、この後、辰吉は「網膜裂孔」に。)

ビクトル・ラバナレス 9R TKO 辰吉丈一郎
WBC世界バンタム級王座統一戦、1992年)

(感想:ラバナレスが正規タイトル獲得。目の負傷でブランクを作ってしまった正規王者、辰吉。暫定王者ラバナレスとの「統一戦」として行われた試合。これまで33勝(18KO)10敗2分のラバナレスは大きなフックを振るう荒っぽいスタイル。辰吉は速いジャブを飛ばすが、1Rからラバナレスの変則的なフックを食う。荒っぽいフックをもらい続け、辰吉は足に来る危険な状態に。9R、レフェリーストップ。ラバナレスがラフな攻撃で辰吉のキレイなボクシングを圧倒。風車のように振り回すラバナレスの荒々しいフックはブランクのある辰吉には厳しいパンチだった。)

この続きはcodocで購入
----------------------------- A8 net広告