「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「右強打が武器」ハリケーン・テル 

日本バンタム級王者。世界的選手の世界王座にも挑戦。「vs. 石垣仁(初戦:日本タイトル戦)」「vs. ルペ・ピントール(WBC世界バンタム級タイトル戦)」「vs. キコ・ベヒネス」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

石垣仁 10R 判定 ハリケーン・テル
(日本バンタム級タイトル戦、1980年)

(感想:石垣がタイトル獲得。挑戦者の石垣はアマチュアで優秀だった選手。プロ入り後、6勝(5KO)1敗で日本3位。テルは29勝(11KO)8敗3分。試合数では大きなキャリアの差。リングサイドで挑戦者と同じヨネクラジム中島成雄(当時、WBC世界J・フライ級王者)が観戦。試合開始。共に思い切りのいい打ち方でジャブ、右ストレート、左フック。テルは足を使って距離を取り、石垣は攻める姿勢。3R、石垣の右ストレートがヒット。共に得意の右パンチで勝負。6R、テルの左フックで石垣のマウスピースが落下。終盤は足を使う石垣、攻めるテル。10R、右ストレートを食ってテルがダウン寸前に。判定は3-0。一進一退の内容で大きな力の差は無かったように見えた。石垣はジャブが正確で、思い切った右ストレート。プロでの試合数は少ないが見事なパンチを打っていた。後、再戦。KOでテルが王座奪回。)

ルペ・ピントール 15R KO ハリケーン
WBC世界バンタム級タイトル戦、1981年)

(ダウンシーン)
13R:連打で照がダウン
15R:左フックで照がダウン
(感想:ピントールがタイトル防衛。日本バンタム級タイトルを奪回し、防衛を重ねるテル。「ハリケーン照」のリングネームでピントールに挑戦。左の使い方が実に器用なピントール。ジャブ、左フック、ボディ打ち、右ストレート。照もファイティング原田のようなフットワーク、ジャブ、ストレートを使って力強い攻撃を見せる。次第にディフェンスと正確な左でピントールが優勢に。13Rのダウン。強打を浴びる照。15R、左フックでダウン、KO。照の強いパンチがヒットするシーンもあったが、ディフェンスのテクニックで王者防衛。当時は外国のチャンピオンと日本選手にはテクニックの差があった。)

キコ・ベヒネス 4R TKO ハリケーン・テル
バンタム級戦、1982年)

(ダウンシーン)
1R:左フック、ワンツーで2度、テルがダウン
2R:右ストレートでテルがダウン
4R:連打でテルがダウン
(感想:ロサンゼルスで行われた試合。ベヒネスは世界2位で、これまで29勝(24KO)3敗。テルは37勝(18KO)10敗3分。名王者カルロス・サラテに似たスタイルのベヒネス。ガードを上げてジャブ、伸びのある右ストレート、振りは大きいがキレのある左フックを豪快に振るう。1R、2Rにダウンを奪うベヒネス。左フックで応戦するテルだが、ベヒネスのパワフルな攻撃を止めることができない。4R、フック連打でテルがダウン。ダウンと同時にレフェリーは試合ストップ。その後、テルのセコンドからタオル投入。実に豪快な打ち方で勝利したベヒネス。世界王者になることは間違いないと思われたが、テル戦後に二連敗。ラストファイトはアルバート・ダビラとのWBC世界バンタム級王座決定戦。敗北後、試合のダメージで死去。テルもベヒネス戦の次の試合(日本バンタム級王座挑戦)で敗北し、引退。共に攻撃力のある選手だったが、世界を獲得することはできなかった。)

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