日本ウェルター級王者。世界挑戦目前まで行ったハードパンチャー。「vs. 菊崎英二」「vs. フローレンシオ・パストールJr」「vs. 山中郁夫（日本ウェルター級タイトル戦）」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ：聖龍拳」
①佐藤仁徳 2R KO 菊崎英二
（ウェルター級戦、1991年）
（ダウンシーン）
2R：連打で菊崎がスタンディングダウン、右フックでダウン
（感想：ウェルター級の新鋭、佐藤。菊崎はこれまで五回、日本Ｊ・ウェルター級王座に挑戦したが王者になれなかった男。サウスポーの佐藤がアップライトな姿勢からジャブ、パンチがありそうな左ストレート、右フック。接近戦では力強い連打。菊崎は右ストレートで応戦するが、左ストレートをマトモに食う。2R、連打で菊崎がスタンディングダウン。最後は強烈な右フック。ダウンした菊崎は立てず、カウントアウト。それと同時に菊崎のコーナーからタオルが投入されたが、それは不要だった。ベテランを相手に完勝した佐藤。コブシが実に固そうなパンチだった。敗れた菊崎はこれがラストファイトとなった。）
②佐藤仁徳 5R KO フローレンシオ・パストールJr
（ウェルター級戦、1991年）
（ダウンシーン）
5R：左ボディでパストールがダウン
（感想：佐藤はこれまで10連勝（全KO）。相手はフィリピンのパストールJr（シニアもボクサー？）。佐藤のセコンドにロイヤル小林。互いにストレート狙い。ジリジリ距離を詰める佐藤。接近戦。打ち合いながらも佐藤はしっかりディフェンス。5R、左ボディでパストールがダウン。立てず、KO。打ち合いが続いた試合。パストールの攻撃も力強かったが、佐藤が強打＆ディフェンスで快勝。そんな佐藤の次の試合は吉野弘幸の持つ日本ウェルター級王座への挑戦。）
③佐藤仁徳 1R KO 山中郁夫
（日本ウェルター級タイトル戦、1993年）
（ダウンシーン）
1R：左ストレートで山中がダウン
（感想：佐藤はこれまで15勝（全KO）2敗。吉野にKOされてしまったが、王座決定戦で日本ウェルター級王座獲得。しかし、朴政吾の持つ東洋太平洋ウェルター級王座への挑戦はKO負け（吉野も朴にKOされている）。日本１位の山中は7連勝（6KO）で、スラリとした体型。サウスポー同士の一戦。山中がフットワーク＆ジャブ。左ストレートで佐藤がピンチ。さらに連打を食う。しかし逆に今度は連打で山中がピンチ。そしてラウンド終了とほぼ同時に佐藤が出した左ストレートで山中がダウン。立てず、KO。テレビ映像に映し出されていた時計では３分が終わった直後のパンチ。山中がもう少ししのげば試合の結果が変わっていたかも。痛烈なKOで防衛に成功した佐藤。その後も勝ち続け、11連続防衛。しかし、念願の世界挑戦は実現せず。打たれ弱さはあったが、そのハードパンチを世界戦で観ることができなかったのは残念。）
