「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「スーパーフライ級で活躍」名城信男、清水智信

WBA世界スーパーフライ級王者。「名城信男 vs. マルティン・カスティーリョ、アレクサンデル・ムニョス」「テーパリット・ゴーキャットジム vs. 清水智信」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

名城信男 10R TKO マルティン・カスティーリョ
WBA世界スーパーフライ級タイトル戦、2006年)

(感想:名城がタイトル獲得。これまで7戦全勝(4KO)の名城。試合数は少ないが世界ランカーを下したり、日本スーパーフライ級王座を獲得したりといった実績によりWBA1位にランクされている。王者カスティーリョはメキシカンで30勝(16KO)1敗となかなかの戦績。足でリズムを取ってテンポ良くジャブ、右ストレートを打つカスティーリョ。名城はブロック&ジャブ。カスティーリョは左フック、名城は右ストレートがそれぞれ印象的。1R終わり頃、左フックを食って名城がピンチ。接近戦での打ち合い。共に左のボディ打ちが巧い。名城は動きのスピードはそれほどでもないが、力強い打ち方をする。攻める姿勢の名城が6Rに右ストレートを決める。負傷したカスティーリョは距離を取って応戦。10R、カスティーリョのキズにより試合ストップ。パワーを込めた右ストレート、左フック、ブロックで名城が勝利。辰吉丈一郎新垣諭と並ぶ当時の国内最短タイとなる8戦目での世界王座奪取。カスティーリョは左フックは良かったが、攻められたことと負傷したことで受け身になってしまった。)

アレクサンデル・ムニョス 12R 判定 名城信男
WBA世界スーパーフライ級タイトル戦、2007年)

(感想:ムニョスがタイトル奪回。ベネズエラのムニョスはかつてこの王座を持っていた男。セレス小林を倒して王者になったが、カスティーリョに敗れて王座転落。タイトル奪回を目指す状況。これまで29勝(27KO)2敗でWBA1位。名城は初防衛に成功し、ハードパンチャーの元王者ムニョスの挑戦を受ける、といった状況。ムニョスは小林戦のときのように長いジャブ、ワンツー、振りの大きい左フック。名城はブロックしながら接近して右ストレート、左フック。回転の速い連打を打つ名城だが、ジャブは少な目。ジャブで先手を取るムニョス。最終ラウンド終了時、ムニョスは両手を上げ、勝利を確信している様子。判定は3-0。名城はもったいない負け方。左フックからの右ストレートなど良いパンチを打っていたがジャブが少なかったため、ポイントを相手にもっていかれた。後、名城は王座決定戦でWBA世界スーパーフライ級王座奪回、二度の防衛。王座陥落後も世界戦を中心にリングに上がり続けた。地味な存在であったが、しっかりした良いパンチを持っている選手だった。)

テーパリット・ゴーキャットジム 9R TKO 清水智信
WBA世界スーパーフライ級王座統一戦、2012年)

(感想:テーパリットがタイトル統一。ややこしい背景があった試合。清水はWBC世界フライ級王座(ポンサクレック・ウォンジョンカム内藤大助)への挑戦は失敗に終わったが、WBA世界スーパーフライ級王者ウーゴ・カサレスに2-1で勝利して王座獲得。ところがカサレス戦で右眼眼窩骨折をしたため、「休養王者」という扱いに。そして暫定王者だったテーパリットが「正規王者」に昇格。「正規王者」テーパリット、「休養王者」清水が「王座統一戦」として対決。清水はこれまで19勝(9KO)3敗1分。テーパリットは17勝(10KO)2敗。フットワークで距離を取りながらジャブ、ストレートの清水。テーパリットはジャブは少な目で右ストレート、左フックを強く当てようと前進。手数の清水、パワーのテーパリット、といった展開。4R、テーパリットが強打で優勢。9R、清水が連打を浴びたところでレフェリーストップ。パワーに差があった試合。腕っぷしに自信がある、といった感じの攻めでテーパリットは実に堂々とした戦いぶりだった。清水はこれで引退。もう少しパワーがあれば、といった選手だった。)

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