「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「右強打のロシア人」ユーリ・アルバチャコフ②

WBC世界フライ級王者。強打で世界王者に。「vs. 水野隆博」「vs. 金秉甲」、WBC世界フライ級タイトル戦「vs. ムアンチャイ・キティカセム」「vs. 陳潤彦」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

ユーリ海老原 1R KO 水野隆博
(日本フライ級タイトル戦、1991年)

(ダウンシーン)
1R:右ストレート、右ストレート、左ボディーで3度、水野がダウン
(感想:ユーリがタイトル獲得。これまで7連勝(7KO)のユーリ。WBC9位。「ユーリ海老原」の名で登場(ユーリはこの名を嫌っているらしい)。相手の水野は日本4位で4勝(1KO)4敗のサウスポー。共にジャブ。水野は左ストレートが強く、右フックを当てるシーンもあったが、右ストレートであっけなく二度のダウン。最後は右フックからの左ボディーでスリーノックダウン、試合終了。圧力の差はどうしようもなく、パワーで勝負がついた。)

ユーリ海老原 5R KO 金秉甲
(フライ級戦、1991年)

(ダウンシーン)
5R:右ボディーで金がダウン
(感想:これまで8連勝(8KO)のユーリ。韓国フライ級2位の金とノンタイトル戦。ユーリがいつものようにジャブ、ワンツー、左フック。金はサウスポー(ユーリの相手は実にサウスポーが多い)。距離を取りながら時折フックで反撃するが、攻撃が単発で、攻めるときのバランスとディフェンスが良くない印象。ユーリがワンツー、左フックからの右ストレート、左ボディ打ちで優勢。3R、金の左フックでユーリがピンチ。足とジャブでしのぐ。5R、ユーリが強烈な右ボディーを連発。金がダウン。立ったが、レフェリーに背を向けてカウントアウト。ユーリのパンチのスピードとパワーが見事だった試合。ほとんど世界王者レベル。後、ユーリは挑戦者が現れないため日本フライ級王座を返上。世界を狙う。)

ユーリ海老原 8R KO ムアンチャイ・キティカセム
WBC世界フライ級タイトル戦、1992年)

(ダウンシーン)
1R:右ストレートでムアンチャイがダウン
3R:右ストレートでユーリがダウン、左フックでムアンチャイがダウン
8R:右ストレートでムアンチャイがダウン
(感想:ユーリがタイトル獲得。王者ムアンチャイはIBF世界J・フライ級王座も獲得したことがある二階級王者で、マイケル・カルバハル、張正九といった軽量級のスター選手と戦ってきたタイ人。スピードとパンチがある者同士の一戦。1R、右ストレートでムアンチャイがダウン。3Rのダウン応酬。左ジャブからの右ストレートでユーリがダウン。逆に左フックでムアンチャイがダウン。打たれ強くないムアンチャイだが、ダウンはしても回復が早く、強打で盛り返す。8R、右ストレートでムアンチャイが前のめりにダウン。失神KO。ユーリがディフェンス&強打で快勝。ムアンチャイは良い右ストレートを打つ選手ではあるが、真っ直ぐな攻撃が多いため、ディフェンスの隙を突かれてしまった。後、両者はタイで再戦する。)

ユーリ海老原 12R 判定 陳潤彦
WBC世界フライ級タイトル戦、1992年)

(ダウンシーン)
2R:右ストレートで陳がダウン
4R:右ストレートで陳がダウン
7R:ワンツーで陳がダウン
(感想:ユーリがタイトル防衛。王者ユーリはこれまで13連勝(12KO)。これが初防衛戦。WBC4位の陳潤彦は27戦全勝(18KO)の韓国人ファイター。世界王者になる前のヘスス・ロハス、元世界王者ローランド・パスクアを破っている。ユーリがフットワーク、テンポの良いジャブ連打、ワンツー、左フック。陳は接近して連打したいところだが、ユーリが足を使うため攻撃が単発に終わる。2R、タイミングのいい右ストレートがカウンターで入って陳がダウン。しかし、タフな陳は倒れてもジャブ、ストレート、左フックで反撃。互いにボディ攻撃。4R、左フックからの右ストレートで陳がダウン。7R、ワンツーで陳がダウン。それでも立ち上がり、攻める陳。9R、陳の右ストレートがヒット。最後まで打ち合って12R終了。判定は3-0。ポイント的には得意の右でユーリの勝ち。しかしながら、ユーリが追い込まれて打たれるシーンもあり、陳はタフだった。相手がユーリでなかったら王者になっていたかもしれないほど陳は強かったが、残念なことにこれがラストファイトとなった。)

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