「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「右強打が武器」内藤大助

WBC世界フライ級王者。ポンサクレックと亀田兄弟に縁があった男。「vs. 清水智信」「vs. 山口真吾」「vs. 熊朝忠」「vs. リエンペット・ソーウィラポン」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

内藤は不思議な男。2002年、タイでポンサクレックの持つWBC世界フライ級王座に挑戦し、何と1R(34秒)でKO負け。実にあっけない負け方をしたにもかかわらず、2005年、日本(後楽園ホール)で再び挑戦(7R負傷判定負け)。しかし2007年。3-0の判定でポンサクレックを下し、世界王者に。34秒でKO負けした男が同じ相手に挑戦しようとするところが凄い(勝算があると思ったのだろうか?)。初防衛戦で亀田大毅に勝利して王座防衛。二度目の防衛戦でポンサクレックと引き分けて防衛(四度目の対戦)。

内藤大助 10R KO 清水智信
WBC世界フライ級タイトル戦、2008年)

(ダウンシーン)
10R:右ストレート、右フックで2度、清水がダウン
(感想:内藤がタイトル防衛。「ダブル世界タイトルマッチ」として行われた興行(「WBA王者・坂田健史 vs. 久高寛之」)。挑戦者の清水。彼もまたポンサクレックWBC世界フライ級王座に挑戦した敗れたことがある男。リングサイドには女優の岸本加世子、伊藤淳史、くりぃむ上田といった芸能人たち。1R、攻める内藤。得意の右を当てようと前進し、ワンツー、左フック。清水も同じようにジャブ、右ストレート、左フックを使うがパンチは軽め。距離を取ろうとする清水を追う内藤。共にパンチの正確さに欠け、接近戦ではもみ合い、クリンチ。10R、左フックで足に来た清水。右ストレートでダウン。さらに左右フックで二度目。立ったがカウントアウト。内藤がパワーで勝利。器用さは清水の方があったが、受け身の姿勢で攻撃に力強さを欠いた。後、清水はWBA世界スーパーフライ級王座獲得。)

内藤大助 11R TKO 山口真吾
WBC世界フライ級タイトル戦、2008年)

(ダウンシーン)
11R:右ストレートで山口がダウン
(感想:内藤がタイトル防衛。王者、内藤はこれまで33勝(21KO)2敗3分。山口は23勝(9KO)5敗2分で、WBC13位。東洋太平洋ライトフライ級王座を決定戦で獲得したことがあるが、崔堯三のWBC世界ライトフライ級王座、坂田健史WBA世界フライ級王座への挑戦はいずれも敗北。積極的な内藤。ジャブ、ワンツー、接近して左右フック。山口もそれに応じる。フックをヒットさせる内藤。山口は器用にパンチを打つが、ディフェンスされる。4R、山口が頭から突っ込む危険行為。7R、内藤が左フックからの右ストレートといったコンビネーション。11R、左フックが効いた山口。右ストレートでダウン。立ったが、連打を浴びてレフェリーストップ。内藤が攻撃力で勝利。内藤は器用な選手ではないが、フックを当てる巧さ、微妙にパンチをかわす巧さがあり、実戦的な強さを見せた。たぶん、コブシそのものが強い選手なのだと思われる。敗れた山口。キレイなジャブを打っていたがパンチが軽かったか。内藤戦が最後の世界挑戦となった。)

内藤大助 12R 判定 熊朝忠
WBC世界フライ級タイトル戦、2009年)

(ダウンシーン)
6R:右フックで内藤がダウン
(感想:内藤がタイトル防衛。珍しい挑戦者。中国の選手。熊朝忠はこれまで12勝(8KO)1敗1分で、WBC10位。背は低いが(150.5cm)、ガッチリした体格。ブロックしながらフックを放つ。内藤はいつものようにジャブ、ワンツー、接近して左右フック。3R、右フックを決めるシーンを見せた熊だが、3R終了と勘違いしたか相手に背を向け後ろから右フックを食う(レフェリーが間に入るべきだったと思う)。6R、右フックで内藤がダウン。その後、距離を取って戦う内藤だが、8Rにも右フックを食ってダウン寸前に。11Rにもフックで熊が優勢。判定は3-0。挑戦者の勢いが目立った試合。ただ、熊はパンチの振りが大きく、攻撃が単発。良いパンチを持っている選手ではあったが、追い込むような攻撃は少なかった。内藤は距離を取ってジャブ、右カウンター。経験で競り勝つことができた。後、熊は王座決定戦でWBC世界ミニマム級王座を獲得。)

内藤大助 5R TKO リエンペット・ソーウィラポン
(フライ級戦、2010年)

(ダウンシーン)
5R:右フック、連打で2度、リエンペットがダウン
(感想:亀田興毅の左カウンターにしてやられて王座を失った内藤。これが再起戦。リエンペットは良い右ストレートを打つが、動きは速くない。内藤は得意のワンツー、右ストレートからの左フック。左フックをヒットさせる内藤だが、左マブタをカット。5R、攻める内藤。右フック、連打で二度ダウンを奪う。そして左右フック連打でレフェリーストップ勝ち。妥当な結果。コンビネーションが良かった内藤。しかし、そのまま自然にフェードアウトするような形で引退。不器用な打ち方をすることが多い選手だったが、「ガツン」と当てるパンチはなかなかの威力だった。)

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