「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

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「正確なカウンターパンチ」井岡一翔③

四階級制覇王者。WBA世界ライトフライ級王座防衛戦「vs. ヴィサヌ」「vs. クワンタイ」「vs. フェリックス・アルバラード」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

井岡一翔 9R KO ヴィサヌ・ゴーキャットジム
WBA世界ライトフライ級タイトル戦、2013年)

(ダウンシーン)
9R:右ボディフックでヴィサヌがダウン
(感想:井岡がタイトル防衛。これまで11連勝(7KO)の井岡の初防衛戦(リングサイドでは俳優の松坂桃李が観戦。TBSのゲストだと思われる)。WBA2位のヴィサヌはタイのサウスポー。43勝(11KO)8敗2分。PABAライトフライ級を防衛してきた実績があるが、バンコクでのタイトル戦でKO負けしている。左右の構えの違いはあるが、共にジャブからのワンツー。左ストレートを打つときにガードが下がるヴィサヌ。井岡が右でカウンター。その後も井岡はヴィサヌの左ストレートをディフェンスし、右ストレート、左フック、右ボディフック。4R、互いに踏み込みの速いストレート。9R、距離を詰める井岡。右ボディフックでヴィサヌがダウン、KO。井岡が隙を突く攻めを見せながら、最後はボディ打ちで相手を大の字にさせた。ヴィサヌは悪い選手ではないが、攻めが単調で単発だったため、井岡としてはディフェンスすれば何とかなるレベルの選手だった。そんなヴィサヌ。この後、一試合やって長いブランク。2022年にカムバック。一応、現役続行中。)

井岡一翔 7R KO クワンタイ・シッモーセ
WBA世界ライトフライ級タイトル戦、2013年)

(ダウンシーン)
7R:左フックでクワンタイがダウン
(感想:井岡がタイトル防衛。井岡の二度目の防衛戦は再びタイ人。これまで43勝(22KO)1敗1分で、WBA5位のクワンタイは元WBA世界ミニマム級王者。決定戦で王者になったが、初防衛戦でKO負け。二階級制覇を目指す状況。共に速いジャブ。クワンタイは左が器用なタイプでパンチには伸びがあり、相手のガードの上からかぶせるように打つ右フックが印象的。井岡はワンツー、左フック。パンチの振りが大きく、動きがあまりないクワンタイ。井岡がディフェンスしながら右フック、左ボディ打ちで隙を突く。接近戦ではクワンタイのパンチもヒット。7R、ボディを中心に連打をまとめる井岡。左ボディからの左フックでクワンタイがダウン。立てず、カウントアウト。ショートパンチで隙を突きながら、最後は井岡が良い倒し方で勝利。フィニッシュのコンビネーションは実に見事だった。クワンタイはその後、田口良一のWBA世界ライトフライ級王座に挑戦したが、TKO負け。同王座への二度目のチャレンジも実らなかった。)

井岡一翔 12R 判定 フェリックス・アルバラード
WBA世界ライトフライ級タイトル戦、2013年)

(感想:井岡がタイトル防衛。井岡の三度目の防衛戦の相手はニカラグアの選手。これまで18戦全勝(15KO)のアルバラード。ニカラグア王座(ライトフライ級)を獲得した実績。1R開始から積極的なアルバラード。ジャブ、右ストレート、左フックで前進。接近戦ではブロックしながらボディ攻め。井岡はショートパンチとカウンターで応戦。まるで同国の英雄アレクシス・アルゲリョのように突き上げるようなロングパンチを打つアルバラード。しかしながら、ディフェンスに隙があり、4R開始にドクターチェックを受けるなど早くも左目の下が腫れる。前半戦は挑戦者の勢いが目立った印象。しかし、パンチの正確さは井岡。10Rには右ストレートをクリーンヒット。12R、激しい打ち合い。判定は3-0。井岡がパンチのキレで勝利。特にジャブ、右フックが良かった。アルバラードはよく前に出たが、ディフェンスの差で敗北。しかし、最後まで挑戦者らしくアグレッシブで、また、左ボディ打ちも振りが大きめで迫力があった。そんなアルバラード。再起戦でフアン・カルロス・レベコのWBA世界フライ級王座に挑戦して判定負け。その後もリングに上がり続け、2018年、決定戦でIBF世界ライトフライ級王座獲得。防衛にも成功した。)

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