「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「正確なカウンターパンチ」井岡一翔④

四階級制覇王者。IBF王座戦「vs. アムナット・ルエンロン」、再起戦「vs. パブロ・カリージョ」「vs. ジャン・ピエロ・ペレス」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

アムナット・ルエンロン 12R 判定 井岡一翔
IBF世界フライ級タイトル戦、2014年)

(感想:アムナットがタイトル防衛。これまで14連勝(9KO)の井岡。WBA世界ライトフライ級王座を返上し、「IBF8位」として三階級制覇を狙う。王者アムナット(タイ)も全勝(12連勝(5KO))。決定戦で王者になった選手で、これが初防衛戦。二人はアマチュア時代に対戦(アムナットが勝利)。プロではどんな結果になるか? 井岡が速いジャブとキレのある左フック。アムナットはよく伸びる素晴らしいジャブ・ストレート。しかし、減量に苦しんだアムナットは中盤以降はスタミナ切れ。長いパンチとクリンチでスタミナ不足をカバー。判定は2-1。井岡が初黒星。積極的に前に出たが、決定打を打ち込むことができなかった。ゴマかすような試合運びでなんとか勝ったアムナット。序盤はマーク・ブリーランドばりのキレのあるジャブを打っていたが、勢いが良かったのが前半だけだったのが少し残念。)

井岡一翔 10R 判定 パブロ・カリージョ
(フライ級戦、2014年)

(感想:アムナットに敗れた井岡の再起戦。相手のカリージョはコロンビアの選手。ルイス・コンセプシオンパナマ)には勝てなかったが、国内王座(フライ級)を獲得した実績。サイドを刈り上げた個性的な髪型でリングイン。ガードを上げ、ジャブ、接近してフックやストレートを連打する。井岡はジャブで隙をうかがう慎重姿勢。力強いカリージョ。2Rには左フックをヒットさせる。しかしながら、ジャブが少なく、攻撃がとぎれがち。次第に井岡が正確なショートパンチ(左フック、ボディ打ち)を決めるようになり、カリージョの連打をディフェンス。何度もマウスピースを落とすカリージョ。最終10Rにも左フックでポロリ。判定は3-0。カリージョはパワフルな連打を打つエネルギッシュな選手だったが、流れるような攻めではなかったため、ディフェンスされてしまった。後、カリージョはWBAWBCの地域王座(スーパーフライ級)を獲得したが、世界は獲れていない。)

井岡一翔 5R KO ジャン・ピエロ・ペレス
(フライ級戦、2014年)

(ダウンシーン)
5R:右ストレートでペレスがダウン
(感想:井岡の再起二戦目。TBS恒例の年末ボクシング。ペレスはベネズエラの選手。スラリとした体型からキレイにジャブ、右ストレート、シャープな左フックを振るうタイプ。WBA暫定王座(フライ級)を獲得した実績。上体の柔らかさでディフェンスしながら速いパンチを飛ばすペレス。井岡はいつものようにジャブを出す。クリーンなファイトぶりのペレスはジャブを使い、相手のガードの隙間にアッパーを入れる器用さを見せる。相手の連打とディフェンスに阻まれて上手く攻められない井岡。しかし、5R、左ジャブからの右ストレートでペレスがダウン。立てず、KO。井岡が見事なワンパンチKO勝ち。なかなかテクニックがあるペレスをどのように崩すのか、と思いながら観戦したが、一撃で決めた。いつでも倒せるという手応えがあったのだろうか? 「その瞬間」までは試合が長引きそうな雰囲気だったが。そんな井岡の次の試合は二度目の三階級制覇チャレンジ。相手はアルゼンチンのWBA王者、フアン・カルロス・レベコ。)

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