「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「正確なカウンターパンチ」井岡一翔⑦

四階級制覇王者。WBO世界S・フライ級王座戦「vs. ドニー・ニエテス(初戦)」「vs. アストン・パリクテ」「vs. ヘイビエル・シントロン」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

ドニー・ニエテス 12R 判定 井岡一翔
WBO世界S・フライ級王座決定戦、2018年)

(感想:ニエテスが四階級制覇。これまで23勝(13KO)1敗の井岡。実力者と勝負。ニエテスはフィリピンのパンチャーで41勝(23KO)1敗5分。IBF世界フライ級王座を返上した後、WBO世界スーパーフライ級王座決定戦に出場して四階級制覇を狙ったがアストン・パリクテと引き分け。今度は井岡を相手に改めて決定戦。三階級制覇王者同士によるマカオでの注目の一戦。細かくジャブ、連打を使う井岡。ニエテスは手数が少ない。互いにボディ攻撃。一発のパワーでニエテス、手数で井岡、といったところ。最終ラウンド終了。ニエテスはセコンドにかつがれて勝利をアピール。判定は2-1。個人的には井岡が手数で勝ったと思ったが、リングサイドのジャッジ二人はニエテス。パワーが評価されたか。地味な「四階級制覇」ではあったが、ニエテスにはパンチ力とタフさがあった。)

井岡一翔 12R 判定 アストン・パリクテ
WBO世界S・フライ級王座決定戦、2019年)

(感想:井岡が四階級制覇。ニエテスが王座返上。ニエテスと引き分けたパリクテ(フィリピン)とWBO2位の井岡が決定戦。WBO1位のパリクテはこれまで25勝(21KO)2敗1分。IBFWBOの地域王座、北米王座(フライ級、S・フライ級)を獲得してきた実績。ガードを上げた構えから伸びのあるジャブ、右ストレート。左フックを器用に使うなど、左のテクニックもある。井岡はいつものようにジャブ、ワンツー。共にワンツーからの左フックといったコンビネーションを使う。ジャブが正確な井岡だが、相手の長いパンチに思うように攻められない。7R、井岡が連打に押されてスリップダウン。9R、井岡が得意の左ボディからの左フック。次第にパンチのキレが落ちて、ガードが下がっていくパリクテ。10R、井岡が一気に連打。パリクテが後退したところでレフェリーストップ。井岡が力強く四階級制覇。相手がスタミナを失ったタイミングを上手く捉えた。)

井岡一翔 12R 判定 ヘイビエル・シントロン
WBO世界S・フライ級タイトル戦、2019年)

(感想:井岡がタイトル初防衛。TBS恒例年末ボクシング。挑戦者シントロンプエルトリコのサウスポー。アマチュア時代にはロンドン五輪リオ五輪に出場。プロではWBOインター王座(S・フライ級)を獲得するなど、これまで無敗。スラリとした体型(身長170cm。井岡は164)から右ジャブ、左ストレート、右フック。足を使って距離を取る典型的なサウスポースタイル。井岡はジャブで距離を詰めながらボディ打ち。当てるテクニックがあるシントロン。前に出る井岡に左ストレートカウンター。井岡は動きのある相手に攻めにくそうな雰囲気だったが、次第に接近戦で右ストレート、ショートパンチがヒットするようになっていく。11R、12Rの始めにシントロンのグローブのテープが剥がれて試合中断。最終ラウンド終了時、共に両手を上げて自身の勝利をアピール。判定は3-0。井岡が攻めの姿勢で勝利。これが最後の試合となったシントロン。左ストレートは良かったが、チャレンジャーらしくない終始受け身の姿勢だった。)

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