「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「激闘王」八重樫東①

三階級制覇王者。軽快なボクシング。メキシカンとのWBC世界フライ級タイトル戦「vs. オスカル・ブランケット」「vs. エドガル・ソーサ」「vs. オディロン・サレタ」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

八重樫東 12R 判定 オスカル・ブランケット
WBC世界フライ級タイトル戦、2013年)

(ダウンシーン)
8R:右ストレートでブランケットがダウン
(感想:八重樫がタイトル防衛。岩手県出身の八重樫東(「東」は「あきら」と読む)。アマチュアで実績。「大橋ジム」に入門し、プロデビュー。プロ5戦目で東洋太平洋ミニマム級王座獲得(当時、日本最速タイ記録)。イーグル京和WBC世界ミニマム級王座に挑戦したが、判定負け、初黒星。日本ミニマム級王座獲得、防衛。ポンサワン・ポープラムックを破りWBA世界ミニマム級王座獲得。初防衛と王座統一を懸けてWBC王者の井岡一翔WBAWBC世界ミニマム級王座統一戦を行ったが、3-0の判定負け。ライトフライ級を飛ばして、五十嵐俊幸WBC世界フライ級王座に挑戦して3-0の判定で勝利、王座獲得。これまで17勝(9KO)3敗。このブランケット戦は初防衛戦となる。WBC10位ブランケットは32勝(23KO)5敗1分。WBC米大陸フライ級タイトルを獲得、防衛してきたメキシカンだが、直前の試合ではそのタイトルを懸けた試合で2-0の判定負け。勢い的に少し問題がありそうな気がするチャレンジャー。ジャブ、右ストレートを伸ばすブランケット。ただ、フックは手打ち気味で振りが大きい。八重樫はジャブ、右ストレート、左右のショートフック。長いパンチを使うブランケット、ショートパンチの八重樫、5Rに右フックを決めるなど、八重樫がブランケットの隙を突くパンチを時折入れる。8R、ローブローで減点されてしまった八重樫だが、ラウンド終了間際、左フックからの右ストレートでブランケットからダウンを奪う。判定は3-0。八重樫がディフェンス&相手のガードの隙を突く攻撃で勝利。フックの打ち方が雑だったブランケット。次の試合でローマン・ゴンザレスにTKO負けし、その後は全敗でキャリアを終えた。)

八重樫東 12R 判定 エドガル・ソーサ
WBC世界フライ級タイトル戦、2013年)

(感想:八重樫がタイトル防衛。WBC1位のソーサ(メキシコ:34歳)は元WBC世界ライトフライ級王者。王座を10度防衛。王座陥落後、階級を上げ、WBC世界フライ級王者ポンサクレック・ウォンジョンカムに挑戦したが判定負け。WBCのインター王座、シルバー王座(いずれもフライ級)を獲得し、WBCタイトルへの二度目の挑戦。八重樫はいつものように足を使いながらジャブ。ソーサはジャブ、右ストレートを一発ずつ強く打っていく。右のパンチにパワーがあるソーサだが、攻めが単発でディフェンスされてしまい、攻撃がとぎれがち。八重樫がワンツー、左フック、軽い連打でポイントを取っていく。8R、攻めに出るソーサ、八重樫は連打で応戦。12R、八重樫の右カウンターがヒット。判定は3-0。八重樫が丁寧に戦って勝利。ソーサは右が強かったが、コンビネーションできない欠点があった。後、ソーサはローマン・ゴンザレスの王座に挑戦したが、2RでTKO負け、二階級制覇ならず。)

八重樫東 9R KO オディロン・サレタ
WBC世界フライ級タイトル戦、2014年)

(ダウンシーン)
9R:連打でサレタがダウン
(感想:八重樫がタイトル防衛。三度目の防衛戦。WBC8位サレタはメキシカン(三連続でメキシコ人と防衛戦)。これまで15勝(8KO)3敗。メキシコ王座、WBCの地域王座(いずれもフライ級)を獲得しているが、直前の試合では2-1の判定負け。どんな試合をする選手なのか? パワーを込めてジャブ、ワンツー、左フックを打つサレタ。ただ、下がりながら打つため、効果はそこそこ。八重樫は速いジャブ。共にディフェンスができ、決定打が無い状態が続く。6R、激しい接近戦。互いにボディ攻撃。八重樫の左フックがヒット。8R、八重樫のワンツーでサレタのマウスピースが落下。9R、右フックからの連打でサレタがダウン。立ったが戦意喪失、試合終了。八重樫の連打、ダウンを奪うキッカケとなった右フックが良かった試合。ただ、サレタは下がるシーンが多かった。右パンチには八重樫をKOできるだけのパワーがありそうだったが(次の試合にも敗れて引退)。八重樫の次の防衛戦の相手はこの試合をリングサイドで観戦していたローマン・ゴンザレス。)

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