「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「連打のサウスポー」長谷川穂積⑤

WBC王座で三階級制覇。三階級制覇を目指したスーパーバンタム級での激闘。「vs. キコ・マルチネスIBF戦)」「vs. ウーゴ・ルイスWBC戦)」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

キコ・マルチネス 7R TKO 長谷川穂積
IBF世界スーパーバンタム級タイトル戦、2014年)

(ダウンシーン)
2R:左フックで長谷川がダウン
7R:左フックで2度、長谷川がダウン
(感想:マルチネスがタイトル防衛。三階級制覇を目指す長谷川。ジョニー・ゴンサレス戦後、連勝を続ける。IBF13位で、これまで33勝(16KO)4敗、33歳。マルチネスはスペインの選手。アマチュア時代から強打で鳴らした男で、IBF王座をKOで獲得。30勝(22KO)4敗、28歳。前傾姿勢で前進し、左右フックを狙うマルチネス。長谷川はキレのあるワンツー、右フック、左ボディ打ちを見せるが、1Rからマルチネスの左フックを食う。2R、連打でピンチになった長谷川が左フックでダウン。その後、長谷川のパンチがヒットするシーンもあったが、マルチネスはひるまず前進。4R、左フックと左マブタの出血で長谷川がさらにダメージ。6R、マルチネスは反則打で減点されるが、勢いは落ちず。7R、左フックで長谷川が二度ダウン。二度目のダウンと同時にレフェリーストップ。よく頑張っていた長谷川だが足に来るシーンが多く、以前と比べるとタフネスが落ちていたように見えた。マルチネスは動きはそれほど速くはなく、また器用さもそれほどではなかったが、タフで、パンチを強く当てていこうとする姿勢はプロらしくてよかったと思う。そんなマルチネス。次の防衛戦で判定負けして王座陥落。二階級制覇を狙って何度も失敗。2021年11月13日、IBF世界フェザー級王者に6RでTKO勝ちし、ついに二階級制覇。)

長谷川穂積 10R TKO ウーゴ・ルイス
WBC世界スーパーバンタム級タイトル戦、2016年)

(感想:長谷川が三階級制覇。背が高いルイス(176cm。長谷川は168.5cm)。かつてWBA世界バンタム級暫定王者として正規王者の亀田興毅と王座統一戦を行って判定負けしたメキシカン。1RでのTKO勝ちでWBC世界スーパーバンタム級タイトルを獲得し、勢いに乗っている状況。1R、ルイスはジャブ、右ストレート、左フックを使うが、サウスポーが苦手なのか手が出ない。連打で攻めても空転。一方、これがおそらく最後のチャンスの長谷川は慎重にディフェンスし、左ストレートカウンター、右フック。バッティングでルイスが負傷、長谷川が減点。その後、動きがぎこちないルイスに長谷川が左カウンターを狙う展開。9R、激しい打ち合いの中、長谷川が左ストレート、右フックをヒットさせる。9R終了後、ルイスが棄権。鼻の負傷が理由。時には激しく打ち合って三階級制覇を達成した長谷川。強打者相手に勇敢かつスリリングな試合ぶり。目標を達成した長谷川はこれで引退。長谷川が獲得したWBC世界バンタム級はカルロス・サラテWBC世界S・バンタム級はウィルフレド・ゴメス、WBC世界フェザー級はサルバドル・サンチェスがかつて持っていた値打ちのある王座。個人的にはバンタム級時代が彼のベストだと思うが、敗れたとはいえフェザー級時代のジョニー・ゴンザレス戦も興味深く、意義のある試合だったと思う。)

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