「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「浪速のジョー」辰吉丈一郎⑤

WBC世界バンタム級王者。天才ボクサーが世界奪回を目指す。「vs. 薬師寺保栄WBC戦)」「vs. ノエ・サンティジャナ」、「vs. ヘロニモ・カルドス」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

薬師寺保栄 12R 判定 辰吉丈一郎
WBC世界バンタム級王座統一戦、1994年)

(感想:薬師寺がタイトル統一。辺丁一からWBC世界バンタム級王座を獲得した薬師寺。これまで22勝(16KO)2敗1分。暫定王者の辰吉は10勝(8KO)1敗1分。レフェリーはリチャード・スティール。いつものように左のガードを下げてジャブを飛ばす辰吉。薬師寺はガードを上げ、ジャブ、ワンツー。薬師寺はジャブ、辰吉は右ストレートを狙う。5R、辰吉が連打、左ボディ打ち。しかし、ジャブを食って次第に辰吉の左目がひどく腫れていく。攻める辰吉だが、薬師寺のジャブ、インサイドからの右アッパーを浴びる。12R終了。判定は2-0。3-0が妥当と思うほど辰吉はよく打たれた。試合後の話によると辰吉は1Rに左のコブシを骨折した、とのこと。左ジャブ、左フック、左ボディ打ちでこれまで勝ってきた辰吉。その左を初回で折ってしまう不運。薬師寺は勝ったが、右目がひどく腫れていた。もし、辰吉のコブシが万全だったらどんな結果になっていただろう?)

辰吉丈一郎 9R KO ノエ・サンティジャナ
バンタム級戦、1995年)

(ダウンシーン)
8R:左ジャブ、ワンツーで2度、サンティジャナがダウン
9R:連打でサンティジャナがダウン
(感想:辰吉の再起戦。ネバダ州ラスベガスで行われた試合。リングアナはジミー・レノン・ジュニア、レフェリーはリチャード・スティール。コーナーには「朝日ソーラー」の広告。サンティジャナはこれまで15勝(11KO)12敗。マルコ・アントニオ・バレラには判定負けしたが、WBC米大陸バンタム級王座を獲得したことがある。1R、辰吉は速いジャブを連打。左フックからの右ストレート、得意の左ボディ打ち。サンティジャナはしっかりとしたジャブ、ワンツー、左フックを打っていくが、パンチのスピードでは辰吉。受け身のサンティジャナを辰吉が連打で攻める展開。5R、辰吉がサンティジャナを挑発。そして正確な連打。8R、左ジャブでサンティジャナがダウン。ワンツーで二度目。9R、反撃するサンティジャナだが、連打でダウン。ダウンと同時にレフェリーストップ。最後は強烈なKO。辰吉が手数で勝利。サンティジャナは悪い選手ではなかったが消極的。負け数が多いのはそれが理由か? 次の試合で葛西裕一にも敗れて引退。)

辰吉丈一郎 8R TKO ヘロニモ・カルドス
(J・フェザー級戦、1995年)

(感想:ラスベガスで行われた試合。WBC世界J・フェザー級1位の辰吉。カルドスはメキシコのバンタム級2位。これまで23勝(17KO)7敗2分。ホセフィノ・スアレス(辰吉にKO負け)、ウェイン・マッカラー(後に薬師寺を破ってWBC世界バンタム級王座獲得)に負けたことがある中堅選手。辰吉は速いジャブ連打、右ストレート、左フック。カルドスはスピードは無いが、ガードを上げて攻める姿勢。カルドスを挑発する辰吉。互いにボディ攻撃。5R、腕を回すパフォーマンスを入れながら辰吉が連打。7R、辰吉の左フックがクリーンヒット。8R、カルドスが連打を浴びたところでレフェリーストップ。タフなカルドスからダウンは奪えなかったが、内容的には辰吉がスピードとパンチの正確さで上だった。ボクシングの本場ベガスで二連勝。世界J・フェザー級1位の辰吉。次の試合はダニエル・サラゴサの持つWBC世界J・フェザー級タイトルへの挑戦。)

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