「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「20回のタイトル防衛」上山仁 

日本J・ミドル級王者。王座を連続防衛。世界挑戦も。「vs. 金並英男(日本タイトル戦:再戦)」「vs. 吉野弘幸(三戦目)」「vs. 野本輝(日本タイトル戦)」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

上山仁 3R KO 金並英男
(日本J・ミドル級タイトル戦、1991年)

(ダウンシーン)
3R:連打、右ストレート、左フックで3度、金並がダウン
(感想:上山がタイトル防衛。これまで18勝(11KO)1敗1分の上山。「1敗1分」は吉野弘幸に対するもので、吉野の持つ日本ウェルター級王座への挑戦はKO負けで失敗。王座決定戦で日本J・ミドル級タイトルを獲得し、これまで八度の防衛成功。挑戦者の金並は9勝(6KO)11敗2分。これは再戦。初戦は上山が勝利している。共にガードを上げてジャブ、そして右ストレート、左フック。似た戦い方。接近戦を仕掛ける上山。ボディ攻撃、フック連打。特に右フックが印象的。打ち返す金並だがブロックされ、上山が攻める姿勢とディフェンスで優勢。3R、連打で金並がダウン。さらに右ストレート、強烈な左フックでスリーノックダウン。再戦も上山が勝利。似たようなスタイルながら、上山が積極的に攻めるなど、勢いに差があった。)

上山仁 7R KO 吉野弘幸
(J・ミドル級戦、1991年)

(ダウンシーン)
7R:左フックで吉野がダウン、連打でスタンディングダウン、左フックでダウン
(感想:当時の好カード。三度目の対戦。上山は日本J・ミドル級王者。これまで20勝(13KO)1敗1分。吉野は日本ウェルター級王者で20勝(16KO)3敗1分。1R、いきなり得意の左フックで攻撃を仕掛ける吉野だが、逆に左フックを食ってグラつく。ガードの隙を突く上山。正確なジャブ、右ストレート、左フック、ボディ攻め。接近戦。吉野の豪快なパンチがヒットするシーンもあるが、タフな上山は打たれながらもブロックして打ち返す。5R、吉野がパワフルにラッシュ。7R、強烈な左フックで吉野がダウン。立ったがフラフラの状態。連打でスタンディングダウン、左フックでダウンしてスリーノックダウン。王者同士の対決は階級が上の上山に軍配。「階級」というハンデがあったかもしれないが、試合全般を見ると上山のパンチの正確さが目立った。強打を浴びるシーンもあったが倒れなかった上山。今度こそは勝ちたい、という気持ちが強くあったからではないだろうか?)

上山仁 5R KO 野本輝
(日本J・ミドル級タイトル戦、1992年)

(ダウンシーン)
1R:左フックで野本がダウン
4R:連打、連打で2度、野本がダウン
5R:左フック、右ストレートで2度、野本がダウン
(感想:上山がタイトル防衛。WBA世界J・ミドル級7位の上山。日本1位の野本の挑戦を受ける。1R、サウスポーの野本は足を使って距離を取りながらジャブ。追う上山が左フックでダウンを奪う。その後もブロックしながら右ストレートで上山が前進。左ストレートでカウンターを取ろうとする野本だが、受け身の姿勢で、攻撃をディフェンスされてしまう。ボディを攻める上山。4R、連打で野本が二度ダウン。5Rにも二度。最後は左フックで野本が後退したところでレフェリーストップ。上山が攻める姿勢で勝利。良い左ストレートを持っていた野本。もっと積極的に手数を出して欲しかったところ。後に上山はアルゼンチンでフリオ・セサール・バスケスWBA世界J・ミドル級王座決定戦を行って惨敗。「日本と世界の違い」には落胆したものだが、日本J・ミドル級タイトル戦を20回も防衛。見事な戦績。)

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