「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

懐かしの試合「ミッキー・ローク vs. ダリル・ミラー」

1992年6月に日本で行われた試合。映画俳優がプロボクシングでどんな試合を見せるのか、が注目された。その内容を振り返ります。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

ミッキー・ローク 1R KO ダリル・ミラー
スーパーミドル級戦、1992年)

(ダウンシーン)
1R:右ストレートでミラーがダウン
(感想:映画スター、ミッキー・ローク。1980年代半ばに日本でも大人気。『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』『ナインハーフ』『エンゼル・ハート』が話題に。1988年にはボクシング映画『ホームボーイ』出演(アイラン・バークレーも出演)。「カッコいい色男」ローク(身長は180cm)。アマチュアの経験があるらしく、少年時代にバンタム級の試合で勝ったことがあるという。しかし、ダメージを懸念して、ボクシングから引退。スターになってから異例のチャレンジ。フレディ・ローチの指導を受け、プロのリングへ。これまで1勝1分(この二試合は大凡戦だったとか)。1992年6月23日、両国国技館で「ダリル・ミラー」なる選手と対戦(WBC世界フライ級王座戦「ムアンチャイ・キティカセム vs. ユーリ海老原」が行われた興行)。36歳のミラーはネブラスカ州オマハの選手。「ネブラスカ州王者」ということだが、「BOXREC」には王座を獲得した記録がない。記録を見ると、リンデル・ホームズ(後、IBF世界スーパーミドル級王者に)にTKO負けするなど負けが多い。このところハロルド・ブレージャー、バック・スミスにKOされるなど連敗中。両選手リング入場。共に後頭部の髪を伸ばして束ねている。「長さ」ではミラーの勝ち。ミラーが赤のトランクス、ロークは大阪のおばちゃんスタイル(ヒョウ柄)。共に白のグローブ。アップライトスタイルのローク。ジャブを連打。サウスポーにスイッチしてボディ連打。悪くはないが、ディフェンスに隙がある。ミラーはジャブ、大振りのフック攻撃。そして、ロークがジャブ連打からの右ストレート(チョッピング・ライト)。ダウンしたミラーは立てず、KO。勝ったロークにスポンサー(?)が日本人形をプレゼント(なぜ日本人形? 『プロレス・スーパースター列伝』のアブドーラ・ザ・ブッチャー編を思い出させる)。ロークが快勝。最後のパンチは「手首を使った」とのこと。作戦が上手くいってよかった、といったところ。この試合に関しては「八百長」を疑う者もいるが、それはないと思いたい。その後の二人。ミラーはブレージャーにまたしてもKO負け(ローカル王座戦)。通算戦績は12勝(3KO)47敗5分だった。ロークは結局、1991年~1994年に四回戦のみで、6勝(5KO)2分。敗北は無し。しかしながら、「顔」が売り物の役者にはエラいダメージ。整形手術が必要になったほど顔を損傷。ローク「鼻を2回骨折。鼻の手術は5回、頬骨の粉砕は1回」。ロークのボクシング挑戦を揶揄する者もいるが、この話を聞いたら彼をバカにすることはできないだろう。2014年には62歳ながらロークはモスクワエキシビション・マッチ。プロでは大物と戦うことはなかったが、トーマス・ハーンズ、ジェームス・トニー、トミー・モリソン、ジョン・デヴィッド・ジャクソンといった有名選手とスパーリングをしたとか。)

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