「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「右ストレート、連打が武器」笠原優

日本J・フェザー級王者。キャリア終盤の試合「vs. 岩本弘行(初戦:日本J・フェザー級タイトル戦)」「vs. 瀬川幸雄」、「磯上修一 vs. 高田次郎」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

岩本弘行 10R 判定 笠原優
(日本J・フェザー級タイトル戦、1979年)

(ダウンシーン)
2R:笠原がダウン
(感想:岩本がタイトル獲得。王者の笠原は世界王座、東洋王座にも挑戦したことがある選手(いずれも敗北)。パワーとキレのある右ストレート、左フックが武器。共にジャブ。岩本は上体を左右に動かしながら左ジャブ、左フック、と左を器用に使う。2R、笠原がダウン(映像では何が当たったのかよく見えなかった。右のパンチだったような気がする)。接近戦。左のテクニックとディフェンスの岩本。笠原のパンチにはパワーを感じるが、クリーンヒットは少ない印象。5R、笠原の右ストレートがカウンターでヒット。7R、岩本がラッシュ。右ストレートで笠原のマウスピースが吹っ飛ぶ。10R終了。判定は3-0。岩本が左で勝利。海外の選手にいそうなレベルのテクニシャンぶりだった。再戦も岩本が勝利。岩本は結果的に通算10度のタイトル防衛。ラストファイトは後の世界王者、六車卓也との防衛戦。キズによる棄権だった。)

笠原優 10R 判定 瀬川幸雄
(J・フェザー級戦、1980年)

(ダウンシーン)
4R:右フックで笠原がダウン
(感想:瀬川はアマチュアで実績を残した選手。モントリオール五輪にライト級で出場したが、金メダリストになったハワード・デービスJrに敗れた、とのこと。プロでもWBA世界J・フェザー級王座挑戦(15R判定負け)。これまで10勝(7KO)2敗。WBC世界J・フェザー級6位として再び王座を目指す状況。笠原にとってこの試合は岩本との再戦に敗れた再起戦で、日本J・フェザー級4位。15勝(10KO)5敗。サウスポーの瀬川が攻める姿勢でジャブ、左ストレート、右フック。笠原は足を使ってジャブ、右ストレート、左フック。1Rから笠原の右ストレートがヒット。打ち合いでも連打で笠原がやや優勢か。4R、笠原が攻めたところ右フックがカウンターとなって、笠原ダウン。6R、笠原のキズをドクターがチェック。互いのストレートがヒットする展開。判定は3-0。ダウンはしたが笠原が右ストレート、連打で勝利。瀬川はこれで引退。笠原は次の試合に敗れて引退。共に良いストレートを打つ選手ではあったが、打たれてしまう欠点があった。)

磯上修一 10R 引分 高田次郎
バンタム級戦、1979年)

(感想:磯上は日本J・フェザー級王者だった笠原をノンタイトル戦で破ったことがある選手。世界バンタム級4位でこれまで20勝(14KO)1敗1分。高田はベテランで日本フライ級王座、東洋太平洋フライ級王座を獲得し、31勝(14KO)12敗13分。世界王座にはフライ級で二度挑戦している。実況席には銅谷志朗花形進。レフェリーは森田健。1R開始。共にフットワーク、ジャブ、右ストレート、左フック。体格差は映像ではあまり感じられない。4R、高田の右フックがクリーンヒットし、磯上がグラつく。互いにディフェンス。攻める磯上だが、決定打を打ち込むことはできない。高田の右ストレートと左ボディ打ちが印象的。パンチの正確さはやや高田が上か。一進一退のまま10R終了。判定はドロー。磯上の攻める姿勢、高田の正確さがそれぞれ評価されたと思われる。磯上は次の試合でホルヘ・ルハンの持つWBA世界バンタム級王座に挑戦したが敗北。後、日本バンタム級王座獲得。高田は次の試合で村田英次郎の持つ東洋太平洋バンタム級王座に挑戦したが敗北。バンタムでは王座を獲得することはできなかった。)

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