「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「右強打のロシア人」ユーリ・アルバチャコフ④

WBC世界フライ級王者。強打で世界王座を連続防衛。「vs. 小林宏ノンタイトル戦)」「vs. ウーゴ・ソト」「vs. オスカル・アルシニエガ」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

勇利アルバチャコフ 9R KO 小林宏
(フライ級戦、1994年)

(ダウンシーン)
9R:連打で小林がダウン
(感想:「世界前哨戦」として行われたユーリのノンタイトル戦。相手は元日本フライ級王者で、日本フライ級7位の小林。積極的な小林。ガードを固めて前進。ジャブ、右ストレート、接近してボディ連打。ねちっこく攻める小林を持て余すユーリだが、ワンツー、左ボディなどをヒットさせ、パンチの正確さで上回る。9R、左フックで小林が後退。連打でダウン。ダウンと同時に試合ストップ。小林のパンチがヒットするシーンもあったが、最後は強打でユーリが勝利。話によるとユーリはカゼを引いて調子が悪かったらしい。しかしながら、コンディションを作るのも試合のうち。それで負けたとしても言い訳にはならない。調子が悪かったということだが、左ボディフックにはパワーとキレがあった。)

勇利アルバチャコフ 8R KO ウーゴ・ソト
WBC世界フライ級タイトル戦、1994年)

(ダウンシーン)
8R:左ボディでソトがダウン
(感想:ユーリがタイトル防衛。ユーリはこれまで18戦全勝(14KO)。ソトはアルゼンチンの選手で、38勝(25KO)1敗2分2NC。南米フライ級王座を獲得している。上体を忙しく動かしながらジャブを連打するソト。接近して右ストレート、左フック。ユーリのボクシングはデビュー以来、あまり変わらない。ディフェンスしながらワンツー、左フック。ソトはよく動き、足で距離を取りながら攻撃するが、左フックを空振りするなど、攻撃をディフェンスされる。6R、ソトの右ストレートがヒット。しかし8R、左ボディでソトがダウン。座ったまま10カウントを聞いた。ユーリがプレッシャーをかけつづけ、最後は得意の左フックで快勝。ソトは的を絞らせないようにするために足をよく使ったが、その分、攻撃が軽いものとなり、ディフェンスされてしまった。後、ソトは日本でもおなじみのホセ・ボニージャを下してWBA世界フライ級王座獲得。しかし初防衛戦でレオ・ガメスにKOされ、王座を明け渡した。) 

勇利アルバチャコフ 12R 判定 オスカル・アルシニエガ
WBC世界フライ級タイトル戦、1995年)

(感想:ユーリがタイトル防衛。アルシニエガはこれまで19勝(14KO)5敗1分のメキシカン。メキシコ・フライ級王座を獲得したことがある。距離を取って戦うアルシニエガ。良いジャブ、ワンツー、左フックを打つが腰が入ったパンチではなく、手数で勝負する戦い方。ユーリはワンツー、左フック。ディフェンスが巧いアルシニエガ。メキシカン特有の首を振ってパンチをかわすテクニックなどでユーリの強打をさらりとかわす。攻めるユーリ、応戦するアルシニエガ、といった展開。9R、ユーリの左フックがクリーンヒットするが、アルシニエガはジャブ、ストレートで打ち返す。判定は3-0。ユーリのパワーが評価されたと思われる。ディフェンスを重視して攻撃力が半減したアルシニエガの試合ぶり。打たれて左目が腫れていたユーリ。もしアルシニエガが受け身の姿勢ではなく倒しに行くような戦い方をしていたらどういう結果になっていただろうか? 後、アルシニエガはウィラポン・ナコンルアンプロモーションの持つWBC世界バンタム級王座に挑戦したがTKO負け(2000年)。この頃はピークを過ぎていたようだ。)

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