「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「連打とボディ攻撃」坂田健史

WBA世界フライ級王者。ひたすら攻める姿勢で王座を獲得した「平成のファイティング原田」。「vs. ロレンソ・パーラ(初戦)」「vs. 山口真吾」「vs. 久高寛之」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

ロレンソ・パーラ 12R 判定 坂田健史
WBA世界フライ級タイトル戦、2004年)

(感想:パーラがタイトル防衛。日本フライ級王者の坂田。ベネズエラのパーラに挑戦。リングサイドでファイティング原田(かつてこの王座を持っていた男)が観戦。ジャブ、ボディ打ちで攻める坂田。パーラはなかなかのテクニシャン。足で距離を取ってジャブ、右ストレート、左フックで応戦。時折、振りの大きいフック、しゃくり上げるような右アッパーを放つなど豪快なところもある。中盤、坂田がブロックしながらのボディ攻撃で優勢。距離を詰められて思うように打てないパーラは6Rに左フックを食う。終盤はパーラ。足と左のテクニックで坂田の攻めをかわす。判定は2-0。パーラがテクニックで勝利。坂田はよく攻めたが、一本調子なところがあった。)

その後
2005年、パーラに再挑戦。またしても2-0で敗北。2006年、パリで行われたWBA世界フライ級暫定王座決定戦ではロベルト・バスケスに2-1で敗北。三度の世界挑戦はどれも惜しい敗北だった。2007年、三度目のパーラへの挑戦でTKO勝ち(3R)。ついにWBA世界フライ級王座獲得。正規王者となった坂田。暫定王者ロベルト・バスケスWBA世界フライ級王座統一戦を行い、3-0の判定で雪辱。タイの強打者デンカオセーン・カオウィチットとの防衛戦は引き分け。)

坂田健史 12R 判定 山口真吾
WBA世界フライ級タイトル戦、2008年)

(ダウンシーン)
3R:右クロスで坂田がダウン
(感想:坂田がタイトル防衛。WBA7位の山口。崔堯三のWBC世界ライトフライ級王座への挑戦は失敗に終わったが、東洋太平洋ライトフライ級王座を決定戦で獲得している。TV解説席にはWBC王者、内藤(坂田との統一戦が期待されていたが・・・)。1R、共にガードを高く上げてジャブ、ストレート。山口はショート連打、坂田は得意の左フック、左ボディ打ち。3R、攻める坂田だが、右クロスでカウンターされてダウン。その後は攻める坂田、応戦する山口、といった展開。器用さで勝る坂田がブロックとコンビネーションで僅かに優勢。判定は3-0。大きな力量差は無かったが、パンチを当てる器用さと攻める姿勢で坂田が勝利。山口はパンチの打ち方が坂田と比べるとぎこちない感じではあったが、3Rの右は実に見事だった。)

坂田健史 12R 判定 久高寛之
WBA世界フライ級タイトル戦、2008年)

(感想:坂田がタイトル防衛。WBA3位の久高。「2004年度全日本フライ級新人王」を獲得しているが、日本フライ級暫定王座WBCフライ級ユース王座への挑戦はいずれも敗北。左のガードを下げた構えでジャブ、ストレートを打つ久高。坂田はいつものようにワンツー、左フック、ボディ打ち。攻める坂田、右カウンターで応戦する久高、といった展開。6R、坂田の右ストレート、左フックがヒット。パワーを込めたパンチを打つ久高だが攻撃が単発であり、試合の流れを作るのは手数が多い坂田。判定は3-0。右のマブタをカットしながらも坂田が攻める姿勢で勝利。久高が自分からあまり攻めず、受け身の姿勢だったのが残念。その後、坂田は一度引き分けているデンカオセーンに2RでKO負けして王座陥落。デンカオセーンに勝って新王者になった亀田大毅に挑戦して3-0の判定負け。それがラストファイトに。一発のパワーに欠けるため世界王座戦は苦しいものが多かったが、高く評価されている無類のスタミナで実力者を下した「根性のある男」。引退後は政治家に転身。「東京都稲城市議会議員」だそうだ。)

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