「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「浪速乃弁慶」亀田大毅②

WBA世界フライ級、IBF世界スーパーフライ級王者。初の世界王座へ。「vs. 内藤大助WBC戦)」「vs. デンカオセーン・カオウィチット(WBA戦:初戦・再戦)」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

内藤大助 12R 判定 亀田大毅
WBC世界フライ級タイトル戦、2007年)

(感想:内藤がタイトル防衛。内藤はこれまで31勝(20KO)2敗2分。負けはいずれも名王者ポンサクレックに喫したもの。そのポンサクレックから奪った王座の初防衛戦。亀田はデビュー以来、10連勝(7KO)でWBC14位。勢いで王座奪取なるか、といったところ。ゴング前、両者リング中央でニラみ合い。亀田は笑顔も見せる。試合開始。ブロックしながら前進する亀田。内藤は足を使いながらジャブ、左右フック連打。ボディを攻めるなど手数で内藤が優勢。ジャブが少ない亀田は相手のクリンチや頭を押さえる行為に不満顔。2R終わり、亀田が内藤を挑発。8R、内藤がバッティング。9R、もみ合いからの転倒の際に相手を小突いて内藤が減点。10R、亀田がローブロー。12R、両者もつれ合って転倒。そのとき相手を小突いて亀田が減点。相手を持ち上げてさらに減点。判定は3-0。内藤が手数で勝利。「反則」で当時、話題になった試合。試合後、内藤は相手の反則を非難していたが、内藤も反則が多かった。クリンチで相手をイラつかせて冷静さを奪ったうえに減点でポイント上、有利な状況に持ち込んだ内藤は「してやったり」といったところ。惜しかったのは亀田。力強い右ストレート、左フックを打っていたがジャブが少なかった。この頃はまだ経験が浅かったようだ。)

クリンチ:相手の攻撃を封じるため、相手に体を預けたり、相手の腕をホールドしたり。「反則ではない」という見解もある行為だが、ボクシングでは拳以外の部分で相手に触れるのは反則とされているため、個人的にクリンチは反則であると考えている。

デンカオセーン・カオウィチット 12R 判定 亀田大毅
WBA世界フライ級タイトル戦、2009年)

(感想:デンカオセーンがタイトル防衛。内藤戦後、連勝を続けた亀田。「WBA11位」として二度目の世界挑戦。王者デンカオセーンはエリートボクサー。デビュー戦でPABAフライ級王座獲得(結果的に18度の防衛に成功)。坂田健史を2Rで仕留めてWBA世界フライ級王座獲得。これが二度目の防衛戦。セコンド(立会人のような感じだった)にはあのカオサイ・ギャラクシー(タイの怪物)。ジャブを連打して、右ストレート、右フックのデンカオセーン。亀田はいつものようにブロック、左フック。パワーを込める亀田。デンカオセーンは距離を取って器用にパンチを当てる。互いにボディ攻撃。クリンチ中にボディを打つデンカオセーン。亀田はそれに不満の表情を見せ、首を傾げる。攻める亀田だが、デンカオセーンはクリンチで攻撃を阻止。12R、打ち合い、そしてクリンチ。判定は2-0。ジャブと当てる巧さでデンカオセーンが僅差の勝利。亀田は良いパンチ(左フック、左ボディ打ち)を打っていたが、クリンチでごまかされてしまった。デンカオセーンは正直なところ世界王者にしては「セコい勝ち方」。カオサイはこの試合を観てどう思っただろう?)

亀田大毅 12R 判定 デンカオセーン・カオウィチット
WBA世界フライ級タイトル戦、2010年)

(感想:亀田がタイトル獲得。再戦(いわゆる「ダイレクトリマッチ」)。デンカオセーンはこれまで48勝(20KO)1敗1分。セコンド(?)には再びカオサイ・ギャラクシー。亀田は15勝(11KO)2敗で、初戦と同じ「WBA11位」。ジャブを使う亀田。共にパワフルなフック。亀田は左フック、デンカオセーンは左右フック。しかしながら接近戦ではクリンチが多く、クリンチ中に打ってくるデンカオセーンに亀田が不満の表情を見せるのも前回と同じ。4R、亀田の右カウンターがヒット。6R、デンカオセーンがついにホールドで減点。8R、デンカオセーンが亀田を押し倒す。終盤は攻めの姿勢で亀田が優勢。11R、再びデンカオセーンがホールドで減点。12R終了。判定は3-0。亀田がジャブ、右ストレート、左フックで勝利(日本ボクシング史上初の「兄弟世界王者」。亀田は涙を流し、兄・興毅と勝利を喜んでいた)。残念だったデンカオセーン。素晴らしいパンチを持ちながらクリンチ、ホールド。そういうやり方で休もうとする選手は勝つ気迫に欠けた中途半端な試合をすることが多い。クリンチの多さにレフェリーのオッチャンも忙しそうだった。)

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