「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「連打のサウスポー」長谷川穂積①

WBC王座で三階級制覇。WBC世界バンタム級王座防衛戦「vs. ウィラポン・ナコンルアンプロモーション(再戦)」「vs. シンピウェ・ベチェカ」「vs. シモーネ・マルドロット」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

長谷川穂積 9R TKO ウィラポン・ナコンルアンプロモーション
WBC世界バンタム級タイトル戦、2006年)

(ダウンシーン)
9R:右フックでウィラポンがダウン
(感想:長谷川がタイトル防衛。王者、長谷川。辰吉丈一郎西岡利晃との試合で日本でもおなじみのウィラポンから判定(3-0)で王座を奪ったサウスポー。前王者ウィラポンと立場を入れ替えて再戦。WBC1位で、これまで52勝(37KO)2敗2分のウィラポン。ただし、年齢は37歳、と若くはない。相手がサウスポーということで右ストレートを多用するウィラポンだが、狙いすぎで手数が少なめ。長谷川はジャブ・ストレートで手数が多い。6R、連打でウィラポンがグラつく。9R、ウィラポンが前に出てきたところに長谷川が右フックを合わせてウィラポンがダウン。立てず、KO。長谷川がワンパンチKOで防衛。ウィラポンはパワーがあったが、長谷川はそれにひるまず全力で打ち合った。)

長谷川穂積 12R 判定 シンピウェ・ベチェカ
WBC世界バンタム級タイトル戦、2007年)

(感想:長谷川がタイトル防衛。ベチェカは南アフリカの選手でWBC4位。これまで16戦全勝(9KO)。「南アフリカの軽量級選手」と言えば「スピードのあるパンチを回転速く連打する」イメージがあるが、ベチェカはどうか? 慎重姿勢のベチェカ。手数の少なさにレフェリーから注意される(3R)。長谷川はいつものように右ジャブ、左ストレートからの右フック。中盤以降、手数を増やすベチェカ。速いジャブ、右ストレート、キレのある左フック。右ストレートをヒットさせるベチェカだが(7R、10Rほか)、全体的には受け身の引いた姿勢。12R、長谷川が連打。左ストレートで優勢。判定は3-0。残念だったベチェカ。バディ・マクガート(世界二階級王者)のような(見た目と)速いパンチを持っていたが、イマイチ積極さが足りなかった。サウスポーが苦手だったのかも。そんなベチェカ。後に名王者クリス・ジョンを破ってWBA世界フェザー級王座を獲得。それがクリス・ジョンの最後の試合となった。)

長谷川穂積 12R 判定 シモーネ・マルドロット
WBC世界バンタム級タイトル戦、2008年)

(感想:長谷川がタイトル防衛。長谷川がジムを移籍。これが移籍後、初試合。WBC1位の挑戦者マルドロットはイタリアの選手で、これまで26勝(9KO)1敗。欧州バンタム王者でもある。イタリアの国旗をデザインしたトランクスのマルドロット。ガードを上げてワンツー、左フック。長谷川は右ジャブ、左ストレートからの右フックといったコンビネーション。サウスポーにスイッチするマルドロットだが、ポイント上は手数が多い長谷川が優勢。4R、バッティングで長谷川が右の眉付近を負傷。8R、激しい打ち合い。12R、ロープを背負いながら長谷川が激しく連打。判定は3-0。長谷川が手数とディフェンスで勝利。五度目の防衛成功。これは日本人ボクサーの世界バンタム級王座防衛の新記録(当時)。マルドロットはキレのあるパンチでよく前に出たが、相手を追い込んでKOを狙うような攻めは少な目。ヨーロッパ流のクリーンな試合ぶりは良かったが、ディフェンスされてしまった。後、マルドロットは欧州スーパーバンタム王座に挑戦して判定負け。それがラストファイトとなった。)

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