「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「四団体王者」高山勝成① 

四団体の世界ミニマム級王座を獲得。海外進出で得たIBF王座を懸けた「vs. ビルヒリオ・シルバーノ」「vs. 小野心」「vs. 大平剛(IBFWBO世界ミニマム級王座決定戦)」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

高山勝成 12R 判定 ビルヒリオ・シルバーノ
IBF世界ミニマム級タイトル戦、2013年)

(感想:大阪市出身の高山。実に豊富なキャリアを誇る選手。身長は158.5cm。中学生の頃は陸上部とラグビー部を掛け持ちしていたという(小さいながらもタフな男)。プロでは連戦連勝で全日本ライトフライ級新人王を獲得。しかし、日本ライトフライ級王座への挑戦でTKO負け、初黒星。その後連勝し、イサック・ブストスからWBC世界ミニマム級王座を獲得(2005年)。王座決定戦でWBA世界ミニマム級暫定王座獲得(2006年)。海外進出のため、2009年にJBC日本ボクシングコミッション)に引退届を提出。メキシコで王者マリオ・ロドリゲス(メキシコ)を破ってIBF世界ミニマム級王座獲得(2013年3月30日)。この時点では日本はIBFに加盟していなかったが、2013年4月1日、JBCIBFに加盟。JBCが高山にライセンスを再発行し、日本で防衛戦が行われることに。30歳の高山。4年5ヶ月ぶりの日本のリング。IBF6位の挑戦者シルバーノはフィリピンのサウスポー。デビュー当初に敗北を喫したが、それ以来、連勝中。フィリピン王座やWBOのアジア王座(いずれもライトフライ級)を獲得している。ガードをしっかり上げてジャブ、左ストレートのシルバーノ。右フックのボディ打ちも見せる。高山は足を使いながら接近してワンツー、フック連打、ボディ打ち。1Rから高山の右フックがヒットする。力強い左ストレート、右フックを打つシルバーノだが、高山は的を絞らせないように細かく動き、ワンツーからの左フックといった連打でポイントを取っている印象。10R、連打するシルバーノ。しかし、高山も連打で応戦し、試合の流れは変わらず。判定は大差の3-0。高山が手数を多く出し、相手のガードの空いたところを巧く捉えて初防衛に成功。高山のボクシングはパンチが軽めでエキサイティングなものではないが、「ポイントを取る」という点では理に適った戦い方だ。)

高山勝成 12R 判定 小野心
IBF世界ミニマム級タイトル戦、2014年)

(ダウンシーン)
10R:連打で小野がダウン
12R:連打で小野がダウン
(感想:高山がタイトル防衛。小野心(しん)はサウスポー(戦い方のスタイルがタイ人、インドネシア人っぽい感じ)。熊朝忠(中国の選手。内藤大助WBC世界フライ級王座に挑戦したが、判定負け。その後、WBC世界ミニマム級タイトルを獲得)に判定勝ち、東洋太平洋ライトフライ級王座獲得、といった実績。右ジャブを基本とし、左ストレート、左ボディ打ちを使う小野。高山はいつものように左を使いながら右を当てようとし、接近して連打。距離を取りたい小野、接近する高山。互いにディフェンスするが、高山の右、小野の左カウンターがヒット。右目が腫れていく高山。10Rにハプニング。ロープ際で無防備な体勢になった小野に高山が連打。ダウンを取られる小野(無防備な体勢になった時点でレフェリーがブレイクに入るべきだったのでは?)。12R、連打で小野がヒザを着くダウン。判定は3-0。高山がディフェンスと当てるテクニックで勝利。ただ、二度ダウンがあったにもかかわらず、ジャッジの二人は4ポイント差。小野の左カウンターが高く評価されたと思われる。良い左ストレートを持っていた小野だが、真っ直ぐな攻め方のため、パンチをかわされるシーンも多かった。後、小野はWBA世界ミニマム級王座に挑戦したが判定負け。世界王座は獲得できず。)

高山勝成 7R TKO 大平剛
IBFWBO世界ミニマム級王座決定戦、2014年)

(感想:高山がタイトル獲得。IBF王者の高山がメキシコでWBO王者のフランシスコ・ロドリゲスJrと行った統一戦に敗北。ところがロドリゲスが王座返上。IBFWBOの世界ミニマム級王座決定戦に高山が出場。相手の大平剛(ごう)はサウスポーの上位ランカー。日本ミニマム級王座を獲得し、防衛にも成功している。しかしながら、KO勝ちが一つしかないのが気になるところ。共にショートパンチを使う。高山は小野戦と同じように前進し、連打。大平は左ストレート、接近戦で連打。1Rから両者バッティング。7R、右を当てる高山。大平をロープに追い込んで連打。レフェリーストップ。高山が手数で勝利(この勝利でWBA(暫定)、WBCIBFWBOの主要4団体の世界王座獲得)。大平は3Rには左右フック、4Rには左カウンターをヒットさせるなど、良いパンチを打っていたが、打ち方がぎこちないところがあり、当てるテクニックで負けてしまった。後、大平はWBC王座、WBA王座に挑戦。いずれもKO負けだった。)

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