「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「ゴッドレフト(神の左)」山中慎介③

WBC世界バンタム級王者。得意の左強打で世界王座防衛戦「vs. シュテファーヌ・ジャモエ」「vs. スリヤン・ソー・ルンヴィサイ」「vs. ディエゴ・サンティリャン」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

山中慎介 9R TKO シュテファーヌ・ジャモエ
WBC世界バンタム級タイトル戦、2014年)

(ダウンシーン)
2R:左ストレートでジャモエがダウン
8R:ボディへのワンツー、左ストレートで2度、ジャモエがダウン
9R:ボディへの左ストレートでジャモエがダウン
(感想:山中がタイトル防衛。メキシコのアルベルト・ゲバラを9RでのKOで下して五度目の防衛に成功した山中。六度目の防衛戦の相手はベルギーのジャモエ。日本でもよく知られている亀田和毅、ジェイミー・マクドネル、レオ・サンタ・クルス、リー・ハスキンスといった選手と対戦してきており、WBCのユース王座、欧州王座(いずれもバンタム級)を獲得している実力者。ブロックしながら前進し、ジャブ連打、右ストレート、振りが大きめの左フック。山中はいつものように距離を取りながらジャブ、そしてパワーのある左ストレートをボディにも打ち込む。2R、いきなりの左ストレートでジャモエがダウン。それでも前に出るジャモエ。勝ち気な性格ではあるが、攻めが単発でディフェンスされてしまう。6R、左ストレートでジャモエがピンチ。山中が減点(グローブで相手を押して減点された。「プッシング」だと思うが、なかなか厳しいレフェリー)。8R、ジャモエが二度ダウン。9R開始早々にもダウン。ダウンと同時にレフェリーは試合を止めた。(レフェリーが山中の方にちょっと厳しかったような気もするが)山中が左ストレートで快勝。個人的には「神の左」などという表現は大袈裟な感じがしてあまり好きではないが、この試合ではそれが大袈裟に感じなかったほど、ガードの間を貫く踏み込みの速い左ストレート、攻めてくる相手に合わせるカウンターの左ストレートには鋭さとパワーがあった(天が与えたパンチ)。ジャモエは良い右ストレートを打っていたが、単発だったため山中のガードを崩すことはできなかった。後、ジャモエはWBA世界スーパーバンタム級王座に挑戦したがTKO負け。世界王座には手が届かなかった。)

山中慎介 12R 判定 スリヤン・ソー・ルンヴィサイ
WBC世界バンタム級タイトル戦、2014年)

(ダウンシーン)
7R:左ストレートでスリヤンがダウン
8R:左ストレートでスリヤンがダウン
9R:左ボディフックでスリヤンがダウン
(感想:山中がタイトル防衛。七度目の防衛戦。WBC世界スーパーフライ級タイトルを日本で失ったタイのスリヤン。バンタム級で二階級制覇を目指す。サウスポーの王者、山中はこれまで21勝(16KO)2分。「六連続KO防衛なるか?」という状況。いつものように山中は距離を取り、ジャブ、左ストレート。スリヤンはサウスポーが苦手なようでジャブが少な目で、右ストレートと左フックを狙う。攻めるスリヤン、ブロックしながらジャブで応戦する山中。7R、左ストレートでスリヤンがダウン。8R、キレイなコンビネーション(左ストレート、右フック、左ストレート)でスリヤンがダウン。9R、左ボディでスリヤンがダウン。しかしその後はスリヤンが粘り強く前進。山中はカウンターとクリンチ。判定は3-0。山中が三度ダウンを奪って勝利。しかし、隙を突かれてフックを食うシーンも。スリヤンはジャブが少なく、一発狙いのスタイル。よく前に出たがディフェンスされ、またしても日本で敗れてしまった。)

山中慎介 7R KO ディエゴ・サンティリャン
WBC世界バンタム級タイトル戦、2015年)

(ダウンシーン)
6R:ワンツーでサンティリャンがダウン
7R:ワンツーでサンティリャンがダウン
(感想:山中がタイトル防衛。八度目の防衛戦。WBC7位サンティリャンはアルゼンチンの選手。WBCの地域王座を獲得するなど、これまで23戦全勝(15KO)。ただし、これまでの試合は全て地元アルゼンチンで行っており、これが初の海外での試合となる。アルゼンチンやメキシコの選手は試合数が多く、時々驚くような連勝記録を引っさげて世界挑戦することがあるが、サンティリャンの実力はどの程度なのか、といったところ。山中が速いジャブ、左ストレート、ワンツー。サンティリャンはガードを上げて右を当てようとするが、攻撃が単発で、いきなりのフックは空振り。山中のジャブ、ストレートでサンティリャンは鼻から出血。6R、ワンツーでサンティリャンがダウン。7Rにも同じようなワンツーでダウン。サンティリャンは諦めたか、座ったまま10カウントを聞いた。山中がディフェンス&左ストレートで勝利。サンティリャンはパンチ自体はそれほど悪くはなかったが、一発を狙うような単発な攻めはディフェンスができる山中には通用しなかった。後、サンティリャンは二連続KO負けでキャリアを終えた。)

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