「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「平成の三羽烏」ピューマ渡久地②

日本フライ級王者。好戦的なファイター。A級賞金トーナメント戦「vs. 桜井靖高」「vs. 川島光夫」、日本フライ級タイトル戦「vs. 高田順」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

ピューマ渡久地 3R TKO 桜井靖高
(1989年度A級賞金トーナメント・フライ級準決勝、1989年)

(ダウンシーン)
1R:左フックで桜井がダウン
3R:左フック、右ストレートで2度、桜井がダウン
(感想:デビュー以来、七連続KO勝利の渡久地(日本フライ級6位)。4位の桜井は経験豊富。負けてはいるが、中島俊一大橋秀行ヘスス・ロハス大鵬健文と戦っている(大橋、ロハスは後に世界王者に。中島と大鵬は海外で世界挑戦)。渡久地がいつものようにジャブで前進し、踏み込んでワンツー、左フック。普通の相手ならその攻撃で押され気味になるところだが、桜井は足を使って距離を取り、ジャブ、左フック。しかし、右ストレートからの左フックで桜井がダウン。ボディ打ちを入れながら攻める渡久地、左フックで応戦する桜井。3R開始早々、左フックで桜井がダウン。さらに右ストレートでうつぶせにダウン。最後は左フックで後退してレフェリーストップ。3Rの左フックでのダウンシーンが見事だった試合。桜井はバランスがいい選手だったが、パワーや勢いで相手と差があった。) 

ピューマ渡久地 2R TKO 川島光夫
(1989年度A級賞金トーナメント・フライ級決勝戦、1989年)

(ダウンシーン)
1R:右ストレートで川島がダウン
2R:右ストレートで川島がスタンディングダウン
(感想:日本フライ級5位の渡久地。日本7位の川島はこれまで11勝(4KO)5敗1分で実績がある男。後の世界王者、薬師寺保栄川島郭志を破り、1987年度の全日本フライ級新人王でもある(渡久地は1988年度の全日本フライ級新人王)。1R、フットワークを使いながら、川島がジャブ、右ストレート。渡久地は得意の左フックからの右ストレートといったコンビネーション。右を当てる川島だが、左フックでカウンターされ、右ストレートでダウン。2R、連打で攻める渡久地。右ストレートでスタンディングダウンを奪い、さらに連打でレフェリーストップ勝ち。勢いとコンビネーションで渡久地が快勝。この当時の渡久地はコンディションが良く、とにかく勢いがあった。)

ピューマ渡久地 1R KO 高田順
(日本フライ級タイトル戦、1990年)

(ダウンシーン)
1R:右ストレートで高田がダウン
(感想:渡久地がタイトル防衛。松岡洋介を破って日本フライ級王座を獲得した渡久地。これが初防衛戦。挑戦者の高田は「グリーンツダ」の選手。敗れたが、薬師寺保栄(後の世界王者)、林小太郎(後、鬼塚勝也の世界王座に挑戦)と対戦している。共にジャブ。力強い右ストレート、左フックを打つ高田。渡久地は打ち合いながらも相手の様子を見る慎重さ。右ストレートのカウンターで高田がダウン。うつぶせに倒れたまま、カウントアウト。渡久地が見事な勝利。単に攻めるのではなく、タイミング良く相手を捉えた。これで引退の高田。1Rで負けたが、決して弱い選手ではなかった。)

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