「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「スピード&アウトボクシング」山口圭司①

WBA世界J・フライ級王者。「グリーンツダ」所属。井岡弘樹の後輩。デビュー初期の試合「vs. ジョジー・ウバルド」「vs. ダッシュ東保」「vs. ジョー・コンスタンチノ」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

山口圭司 8R 判定 ジョジー・ウバルド
(J・フライ級戦、1992年)

(感想:北海道函館市出身の山口。高校でボクシングを始め、三冠王に。井岡弘樹に誘われ、大阪の「グリーンツダ」ジムに入門。スピードを生かしたサウスポースタイルでこれまで四連勝。ウバルドは謎のフィリピン人(「BOXREC」の記録によると、まだ勝ち星が無い選手)。フットワーク&ジャブ連打の山口。そして左ストレート、右フック。ウバルドは前傾姿勢でジャブをよく出し、ワンツー、接近してフックを強振。攻めるウバルド、応戦する山口。互いにディフェンスするが、山口がガードの隙を突くフックを時折ヒットさせる。判定で山口。後に山口はナジーム・ハメドが気に入っていると語ったそうだが、この試合での戦いぶりはヘクター・カマチョに似ていた。手数も多く、右フックでのボディ打ちも良かった。ウバルドも最後まで前に出てワンツーを使うなど、なかなか力強くて良い選手。この試合の後、勝ち星を上げて行くが、王座戦を経験することはなかった。)

山口圭司 2R KO ダッシュ東保
(J・フライ級戦、1992年)

(ダウンシーン)
2R:右ボディフックで東保がダウン
(感想:山口のプロ六戦目。セコンドに村田英次郎。東保は1987年度J・フライ級西日本新人王。しかしながら、「グリーンツダ」ジムとは相性が悪く、徳島尚、井岡弘樹大鵬健文に敗れている。サウスポー同士の一戦。似たタイプで、共にフットワーク、ジャブ、左ストレート、右フック。開始からスピーディな動き。ウバルド戦とは違って積極的に前に出る山口。応戦する東保だが、ボディが効いた。2R、左ストレートからの右ボディでダウン。立てず、KO。山口が快勝。この試合でも右フックでのボディ打ちが光った。これが最後の試合となった東保。動きは悪くはなかったが、打たれると弱いところがあった。そのため、これまでも星を落としてきたと思われる。)

山口圭司 10R 判定 ジョー・コンスタンチノ
(J・フライ級戦、1993年)

(感想:日本7位になった山口のプロ七戦目。フィリピンのコンスタンチノはファーラン・ルークミンクワンのIBF世界ストロー級王座に挑戦したことがある選手だが(12R判定負け)、それ以降は負け続け。ただ、相手は八尋史朗、大橋秀行といった後に世界挑戦したり、世界王座を獲ったりした選手が多く、決して弱い選手ではない。7Rからの映像で観戦。前進するコンスタンチノ。右ストレート、荒っぽい大振りの左フック。山口は足を使いながら左カウンター、右フック。サウスポーにスイッチしたりするコンスタンチノだが、山口がディフェンスとパンチの正確さでポイントを取っている印象。判定は3-0。コンスタンチノがタフだったのは間違いないところだが、山口は足を使いすぎでパンチが軽かったように見えた。)

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