「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「世界の村田」村田諒太①

WBA世界ミドル級王者&オリンピック金メダリスト。デビュー当初の「vs. 柴田明雄」「vs. デイブ・ピーターソン」「vs. カルロス・ナシメント」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

村田諒太 2R TKO 柴田明雄
(ミドル級6回戦、2013年)

(ダウンシーン)
1R:右ストレートで柴田がダウン
(感想:奈良県出身の村田。子供の頃からスポーツに親しむ。日常の不満をぶつけるためボクシングの道へ。よほど才能があったか、アマチュアで頭角を現し、最終的にロンドンオリンピック(2012年)・ミドル級金メダル。その後、少し時間を無駄にし、プロ転向。プロテストがTV放送されるほどの注目を集め、この柴田とのデビュー戦。柴田は東洋太平洋ミドル級王者。日本・東洋太平洋スーパーウェルター級王座も獲得している実力者。1R、ガードを高めに構え、ジャブ、ストレート、左ボディフックを打つ村田。柴田はジャブと左フックで応戦。右ストレートで柴田がダウン。その後、腰が引けた感じになった柴田はパンチも手打ち気味。2R、「ガツン」と柴田が打たれてレフェリーストップ。戦いのスタイルがこの時点で既にある程度完成していた村田。ダウンを奪った右ストレート、左ボディフックからの右ストレートのコンビネーションが見事だった。一方、試合経験も豊富で東洋王者であるにもかかわらずデビュー戦の相手に惨敗した柴田。後に日本ミドル級王座も獲得して防衛にも成功。決して弱い選手ではなかったが、村田とは「レベルの差」があった。) 

村田諒太 8R TKO デイブ・ピーターソン
(ミドル級8回戦、2013年)

(ダウンシーン)
8R:連打でピーターソンがスタンディングダウン
(感想:デビュー戦に勝利した村田。WBC世界ミドル級18位にランクイン。二戦目の相手ピーターソンはこれまで13勝(8KO)1敗。デビュー以来、連勝だったが直前の試合で判定負け、初黒星を喫している。共にガードを上げてジャブ。村田がアップライトスタイルからワンツーからの左フックボディ打ち。ピーターソンは村田のパワーに押され、下がりながら右ストレート、接近してボディ連打。村田が時折ワンツーをヒットさせる。手数を出すピーターソンだが、下がりながら打つため、効果が薄い。8R、村田の連打が連続ヒット。ピーターソンがスタンディングカウントを聞く。そして、連打で試合ストップ。村田が最終ラウンドで決着。ブロック&コンビネーションで勝利。左ボディ打ちが低打になるシーンもあったが、パンチにはパワーがあった。)

村田諒太 4R TKO カルロス・ナシメント
(ミドル級戦、2014年)

(ダウンシーン)
3R:左フックでナシメントがダウン
(感想:マカオで行われた村田のプロ三戦目(リングアナはあのマイケル・バッファー)。村田はWBC世界ミドル級24位(なぜか下がった)。ナシメントはブラジルの黒人選手で、これまで28勝(22KO)3敗、と立派な戦績。体格も良く、国内王座(スーパーウェルター、ミドル)、WBOの地域王座(スーパーウェルター)を獲得。しかしながら、年齢は36歳(村田は28歳)。共にガードを上げてディフェンス。村田がダッキング&ブロックでジャブ、ワンツー、左ボディ打ち。ナシメントはジャブ、ストレート、フックを器用に打つが、動き全体のスピードはそれほどなく、パワーでは村田が上回る。3R、右アッパーで後退するナシメント。ロープ際での左フックでダウン。4R、ナシメントがロープ際で連打され、レフェリーストップ。村田が実力者に快勝。年齢のアドバンテッジはあったが、しっかりブロックし、上体を柔らかく使うことを意識した戦いぶりが良かった。ナシメントはその後、数年のブランク。カムバックしてブラジル・ミドル級王座戦で判定勝ち。それが最後の試合に。たぶん、負けたままでキャリアを終わりにしたくなかったのだと思われる。)

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