「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「大阪のスター」井岡弘樹⑥ 

初代WBC世界ストロー級王者、WBA世界J・フライ級王者。三階級制覇を狙う。「vs. デビッド・グリマン」「vs. セーン・ソー・プロエンチット」「vs. ホセ・ボニージャ」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

デビッド・グリマン 8R TKO 井岡弘樹
WBA世界フライ級タイトル戦、1993年)

(感想:グリマンがタイトル防衛。三階級制覇を狙う井岡。ともにパンチのある方ではないが、グリマンがファイタータイプのように左右フックで攻める。井岡も序盤はラウンド終了時に手を上げたりして観客にアピールしていたが、徐々に押されてしまう。グリマンには「端正なスタイルのアウトボクサー」というイメージがあるが、相手にパワーが無いと見て積極的に攻撃。最後はロープ際の連打でTKO。「ディフェンス」と「当てるテクニック」に差があった。井岡はJ・フライ級時代のスピードとキレが無く、パワーも足りない中途半端なデキだった。)

セーン・ソー・プロエンチット 10R TKO 井岡弘樹
WBA世界フライ級タイトル戦、1995年)

(ダウンシーン)
10R:左フックで井岡がダウン
(感想:セーンがタイトル防衛。再び井岡が三階級制覇に挑戦。井岡はグリマン戦のときと比べると右ストレートのパワーが増した感じ。セーンはスピードがある選手で、バランス良くジャブ、ストレートを飛ばし、ディフェンスも上手い。互いに打ち合う接近戦。井岡が連打をまとめるシーンもあったが、最後は強烈な左フック。立ったがフラつく井岡を見てレフェリーが試合ストップ。「底力」と「パンチのキレ」に差があった。)

ホセ・ボニージャ 7R TKO 井岡弘樹
WBA世界フライ級タイトル戦、1997年)

(ダウンシーン)
2R:右ストレートで井岡がダウン
(感想:ボニージャがタイトル防衛。井岡はこれが三度目の三階級制覇挑戦。しかし、井岡のパンチにキレが無い。ボニージャは小柄で動きはゆっくりした感じだが、右ストレートが異常に強く、一気にまとめて打つ時はかなりの迫力。レオ・ガメスのようなパワーのある右を武器に最後は井岡をロープ際で滅多打ち。グリマン戦と同じような負け方をした井岡。三度目のフライ級挑戦も実らなかった。ボクサーにはいろんなタイプがいる。階級を上げてパワーアップする選手もいれば、パワーもスピードも中途半端になって上の階級には通じない選手も。井岡の戦い方は良く言えば「安定している」、悪く言えば「いつも同じ」。スピードと左フックを当てるテクニックで勝ってきた井岡。パワーで三階級制覇を狙ったが、「本来のボクシング」ではなかったため、惨敗を喫した。グリマン、セーン、ボニージャは強い選手だったが、それでも井岡には勝つチャンスはあったと思う。)

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