「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「スラリとしたフライ級」穂積秀一③

WBA世界フライ級王座に二度挑戦した男。キャリア終盤の試合「vs. 榊原隆史(日本タイトル戦)」「vs. イラリオ・サパタ(WBA戦)」「vs. 孫五空(ラストファイト)」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

穂積秀一 9R TKO 榊原隆
(日本フライ級タイトル戦、1985年)

(ダウンシーン)
9R:連打で榊原がスタンディングダウン
(感想:穂積がタイトル防衛。日本2位の榊原はこれまで15勝(4KO)1敗。「4KO」が示すように一発で相手を倒すようなタイプではない。似たような体型、戦い方。ジャブ、ストレート、フック連打。攻めの姿勢の榊原。フットワークを使う穂積。接近戦での打ち合いでは穂積のパンチの方がよく当たる。7R、榊原の目のキズと腫れにドクターチェックが入る。9R、連打で榊原がスタンディングダウン。さらに連打でレフェリーストップ。同じように打ち合ったが、よりダメージを負ったのは榊原。榊原のジャブも当たっていたが、ちょっとしたディフェンスの差で勝負がついた。)  

イラリオ・サパタ 15R 判定 穂積秀一
WBA世界フライ級タイトル戦、1986年)

(ダウンシーン)
13R:左ストレートで穂積がダウン
(感想:サパタがタイトル防衛。挑戦者の穂積はWBA7位。これまで28勝(8KO)3敗。サウスポーのサパタはジャブ、ストレートを基本として、1Rから左右フックで力強いところを見せる。穂積は接近して連打するが、サパタはディフェンス。ジャブで先手を取りながらサパタはボディも攻める。13R、左ストレートがカウンターとなって穂積がダウン。判定は3-0。よく攻めた穂積。右ストレートは悪くなかったが、ディフェンスされて空転。二度目の世界挑戦も実らなかった穂積。ラシアルはパワー、サパタは防御力。相手が一級品だったため仕方がない、といったところ。)

孫五空 10R 判定 穂積秀一
(フライ級戦、1987年)

(感想:韓国で行われた試合。孫は後にWBA世界J・フライ級王者になる柳明佑にKOされたことがある選手。タフな突貫ファイターでこれまで22勝(10KO)3敗。背は低いがガッチリした体で、ウィービングしながらジャブ、接近戦。穂積は左ジャブ、左フックなど、左で対応。穂積のショート連打を顔面でブロックしながら孫は前に出る。判定はPTS。映像ではパンチの正確さは穂積の方が上だったように見えたが、パワーでは孫だったか。この異国での試合がラストファイトになった穂積。安定した実力を持っていたが世界には手が届かず。もう少しパワーがあれば、という選手だった。)

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