日本Ｊ・ライト級、東洋太平洋Ｊ・ライト級王者。サウスポーのテクニックで二度の世界挑戦。タイトル戦「vs. 鈴木敏和」「vs. ノリー・ジョッキージム」「vs. 崔龍洙」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ：聖龍拳」
①三谷大和 10R 判定 鈴木敏和
（日本Ｊ・ライト級タイトル戦、1995年）
（ダウンシーン）
5R：右フックで鈴木がダウン
10R：連打で三谷がダウン
（感想：三谷がタイトル獲得。アマチュアで実績がある三谷。日本王座に挑戦。ガードを上げてフットワークで距離を取り、右ジャブ、左ストレートでカウンター狙い。攻撃姿勢の鈴木は右ストレート、連打で前進。前に出る鈴木だが、攻撃をかわされカウンターを食う。5R、タイミングのよい右フックで鈴木がダウン。その後も鈴木は空転。10R、連打で三谷がダウン。ピンチの三谷。最終ラウンド終了のゴングに救われた形。判定は３－０。危なかった三谷。何とか王座奪取。この王座を防衛することなく返上。次の試合はノリー・ジョッキージムとの東洋太平洋戦。敗れた鈴木はこの試合で引退。）
②三谷大和 8R TKO ノリー・ジョッキージム
（東洋太平洋Ｊ・ライト級王座決定戦、1995年）
（ダウンシーン）
3R：左ストレート連打でノリーがダウン
5R：連打でノリーがダウン
8R：左ボディ、右フックで２度、ノリーがダウン
（感想：三谷がタイトル獲得。三谷はこれまで6勝（5KO）1敗。ノリーはタイ国のＪ・ライト級王者で39勝（22KO）16敗1分。というより、Ｊ・フェザー級で高橋ナオトと激戦をやった男、と言った方がわかりやすい。三谷がジャブとフットワーク。そして左ストレート、左ボディフック。ノリーは狙っているのか手数が少な目。3R、ラッシュする三谷。左ストレート連打でノリーがダウン。5R、連打でノリーがダウン（倒れている時、なぜか笑っているノリー。何がおかしかったのか。それとも笑っているように見えただけか？）。7R、8R、得意の右ストレートでノリーが反撃。しかし、ここまで。最後は左ボディ、右フックでノリーが二度ダウンして終了。ノリーは右ストレートには伸びがあったが、手数が少なく、動きのキレにも欠けていた。三谷は数字の上では快勝。しかしながら、攻められると受け身になってしまうところもあった。）
③崔龍洙 12R 判定 三谷大和
（WBA世界Ｊ・ライト級タイトル戦、1996年）
（ダウンシーン）
12R：連打で三谷がダウン
（感想：崔がタイトル防衛。これが崔と三度目の対戦となる三谷。一戦目では世界王者になる前の崔の積極的な攻めに屈し、二戦目では崔のWBAタイトルに挑戦してまたしても判定負け。これまで8勝（7KO）2敗の三谷。崔は20勝（13KO）2敗。レフェリーは南アフリカのスタンリー・クリストドーロー。三谷がフットワークを使いながら右ジャブ、左ストレート。崔はブロックしながら前進し、右ストレート、左フック。接近戦。互いのストレートがヒット。9R、崔の強烈な右ストレート。12R終了間際、崔の強打が立て続けにヒットして三谷がダウン。何とかKO負けを免れた三谷。判定は僅差の３－０。三谷は悪い選手ではないが、決め手に欠けた。その後、三谷は東洋太平洋Ｊ・ライト級王座を再び獲得したが、世界挑戦ならず、引退。もう少しパワーとスピードがあれば世界を獲れた選手だった。）
