WBA世界Ｊ・ウェルター級王者。世界挑戦する前の試合「vs. 田名部政寛（初戦）」「vs. アルシー・ガルシア」「vs. 伊藤直樹」「vs. 菊崎英二」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ：聖龍拳」
①平仲明信 6R KO 田名部政寛
（日本Ｊ・ウェルター級タイトル戦、1986年）
（ダウンシーン）
6R：右フックで田名部がダウン
（感想：平仲がタイトル獲得。挑戦者の平仲は日本２位。デビューから三連勝（全KO）。王者の田名部は平仲より背が高く、9勝（4KO）1敗。実況席には浜田剛史（当時、東洋太平洋ライト級王者）。ガードを高く上げる田名部だが、開始から接近戦での打ち合い。平仲がジャブ、ストレート、左フック、ボディ攻撃。田名部はワンツー、左フック。次第にボディが効いてきたか、田名部がクリンチ。5R、平仲はバッティングを注意される。6R、強烈な右フックで田名部がダウン。KO。最後は「ボクシングの怖さ」を見せつけるかのような恐ろしいノックアウト。再戦も平仲のKO 勝ち。初戦で強烈なパンチを食ったのに再戦をした田名部の度胸も凄い。）
②平仲明信 5R TKO アルシー・ガルシア
（Ｊ・ウェルター級戦、1987年）
（ダウンシーン）
1R：右フックで平仲がダウン
2R：フック連打でガルシアがダウン
5R：フック連打でガルシアがスタンディングダウン
（感想：日本Ｊ・ウェルター級王者の平仲。これまで9戦全勝（8KO）。WBA世界Ｊ・ウェルター級７位でもある。フィリピンのＪ・ウェルター級７位ガルシアは9勝（4KO）3敗1分。1R、ジャブ、フックで前進する平仲。ガルシアの大振りの右フックで平仲がダウンするハプニング。それでも攻める平仲。2Rにダウンを奪う。コンビネーションで攻める平仲。ジャブを飛ばすガルシア。5R、平仲の右ストレートでガルシアのマウスピースが吹っ飛ぶ。フック連打でガルシアがスタンディングダウン。そして連打でレフェリーストップ。どう見ても平仲の方がいい選手だったが、フィリピン人ボクサーは序盤に強いことが多いため、平仲は最初から突っ込みすぎてパンチをもらってしまった。会場ではプロレスの藤波辰爾が観戦。）
③平仲明信 1R KO 伊藤直樹
（日本Ｊ・ウェルター級タイトル戦、1987年）
（ダウンシーン）
1R：左フックで伊藤がダウン。フック連打で伊藤がスタンディングダウン。右フックで伊藤がダウン。
（感想：平仲がタイトル防衛。挑戦者の伊藤は日本１位。スラリとして背が高く、顔は井岡弘樹に似ている（名前も）。これまで8勝（3KO）1敗。しかしながら、パワーの差が。平仲がパワーのあるジャブ、左フック。伊藤はクリンチするが、左フックでダウン。さらに二度のダウンで試合終了。身長差があってやりにくいのではないか、と思われたが、平仲が圧勝。当てるテクニックがあれば身長差はあまり関係ないのかも。後に伊藤は東洋太平洋Ｊ・ウェルター級タイトルを獲得。実力者だった。）
④平仲明信 2R KO 菊崎英二
（日本Ｊ・ウェルター級タイトル戦、1988年）
（ダウンシーン）
2R：左フックで菊崎がダウン
（感想：平仲がタイトル防衛。挑戦者の菊崎は日本１位。この選手もスラリとして背が高く、ジャブ、ストレートが基本のボクサータイプ。平仲がジャブで接近してフック攻撃。連打を浴びて菊崎がピンチ。2R、攻める平仲だが、右ストレートをマトモに食ってフラつく。しかし最後は左フックで菊崎がダウンしてKO。攻撃力で勝った平仲。コブシのパワーは凄いが、攻めるときに足がそろうなど、ディフェンスに問題がある印象を残した。）
