「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「速いパンチが武器のサウスポー」辻本章次

日本ウェルター級王者。WBA世界ウェルター級王座に挑戦した男。「vs. ピピノ・クエバス(WBA戦)」「vs. バッファロー鈴木(再戦)」「vs. 亀田昭雄」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

ホセ・クエバス 6R KO 辻本章次
WBA世界ウェルター級タイトル戦、1976年)

(ダウンシーン)
6R:左フック、右フック、連打で3度、辻本がダウン
(感想:クエバスがタイトル初防衛。日本で行われた試合。メキシコのハードパンチャーで「アゴ割りパンチ」とも呼ばれる強打の持ち主クエバスの防衛戦。サウスポーの挑戦者、辻本はWBA8位で日本ウェルター級王者。龍反町と引き分けて東洋王座は獲れなかったが、日本王座を順調に防衛中。ジャブとストレートを使う辻本。クエバスは手数が少な目で、一発を狙うような姿勢。6R、一気にラッシュして辻本をKO。ジリジリと相手にプレッシャーをかけて強打を振るうクエバスの得意パターンで試合が終わってしまった。クエバスは世界的な強打者。パワーに差があった。)

辻本章次 10R TKO バッファロー鈴木
(日本ウェルター級タイトル戦、1977年)

(感想:辻本がタイトル防衛。「チャンピオンカーニバル」として行われた再戦。初戦は辻本の勝利。日本2位の鈴木は「バッファロー」の名の通り勇ましい試合をする男。ジャブはやや少な目ではあるが、左を使いながら左右フック。特に右のパンチを強く当てようとする。攻める鈴木、左でカウンターを取ろうする辻本、といった展開。鈴木の連打がヒットするシーンもあるが(6Rなど)、ジャブが少ないため、いきなりの右パンチはかわされてしまう。8R、辻本の左ストレートがヒット。9R、鈴木が辻本を投げ飛ばす反則。10R、バッティングで鈴木が負傷。試合終了。TKOで辻本の勝利。レフェリーに抗議する鈴木だが、裁定は覆らない。どうやらこの当時は原因は何であれ、「負傷した方が負け」というルールだった様子。それだったら最初から思いっ切り頭をぶつけてやればよかったのでは?  ルールが公正でなかった時代の試合。)

亀田昭雄 5R KO 辻本章次
(日本ウェルター級タイトル戦、1978年)

(ダウンシーン)
2R:左ストレートで辻本がダウン
5R:左ストレート、左ストレートで2度、辻本がダウン
(感想:亀田がタイトル獲得。サウスポー同士の一戦。共にジャブ、ストレート。挑戦者の亀田はストレート、辻本は右フックが印象的。2R、連打からの左ストレートで辻本がダウン。ジャブで先手を取る亀田はストレートをヒットさせる。接近戦。5R、左ストレートで辻本がダウン。さらに左ストレートでダウン。立ったがカウントアウト。亀田がストレートで積極的に攻めて勝利。辻本のパンチも悪くはなかったが、ストレートでやられてしまった。これが最後の試合となった辻本。スピードのあるパンチを打つ選手だったが、もうちょっとパワーがあれば、といったところ。亀田は後にアーロン・プライアーのWBA世界J・ウェルター級王座、テリー・マーシュのIBF世界J・ウェルター級王座に挑戦したが、いずれもKO負け。共に国内レベルにとどまった。)

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