「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「強打で二階級制覇」畑山隆則②

WBA世界スーパーフェザー級、ライト級王者。日本王座、東洋王座も獲得。「vs. フラッシュ・ペナ」「vs. 尹東澈」「vs. リック吉村WBA世界ライト級王座戦)」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

畑山隆則 7R TKO フラッシュ・ペナ
(J・ライト級戦、1995年)

(感想:日本J・ライト級1位の畑山。これまで13連勝(11KO)。フィリピンのJ・ライト級5位のペナは20勝(7KO)5敗2分。距離を取ってジャブを打つペナ。畑山はジャブ、ストレートで前に出る。接近戦ではフックの打ち合い。ペナは時折思い切りのいい連打を見せ、サウスポーにスイッチするため、畑山としても油断できない、といった状況。ディフェンシブなペナ。畑山は空振りしながらも距離を詰めて連打する。6R終了後、ペナが棄権。畑山の振りが大きめのフック攻撃が効果的だった試合。)

畑山隆則 4R TKO 尹東澈
東洋太平洋スーパーフェザー級タイトル戦、1997年)

(感想:畑山がタイトル防衛。王座決定戦でこのタイトルを獲得した畑山の防衛戦。青いキラキラしたトランクス。これまで18戦全勝(15KO)。挑戦者の尹はランク9位。12勝(7KO)2敗。畑山が足を使いながらジャブ、ストレート、フック連打、右アッパー。尹はブロックしながら前に出て左フックを振るうが、動きとパンチにはキレがあまり感じられない。テンポよく攻撃する畑山は3Rに左ボディ攻撃、ロープ際に相手を追い込んで連打。4R、尹がコーナー付近で連打を浴びたところでレフェリーストップ。尹はストップに不満そうだったが、強打をマトモに食っていたため、ストップは致し方ないといったところ。タフな挑戦者を斥けた畑山。ダウンは奪えなかったが、アッパーが効果的かつ印象的だった。)

その後の畑山
東洋王座を返上して崔龍洙の持つWBA世界スーパーフェザー級王座に挑戦したが引き分けで王座獲得ならず。再戦で世界王座を獲得したが、二度目の防衛戦でラクバ・シンに強烈なKO負け、初黒星。その再起戦でWBA世界ライト級王座獲得。初防衛戦の坂本博之との試合は日本ボクシング史上に残る打撃戦となり、畑山がKOで王座防衛。

畑山隆則 12R 引分 リック吉村
WBA世界ライト級タイトル戦、2001年)

(感想:畑山がタイトル防衛。畑山はこれまで24勝(19KO)1敗2分。WBA3位のリックは38勝(20KO)3敗1分。日本ライト級王座を22度も防衛してついに世界挑戦。強打で攻める畑山。リックは足を使ってカウンターを狙う。攻める畑山だが、リックは接近戦を避けてクリンチ。リックのカウンター&クリンチ作戦に畑山はうまく攻められない。リックはジャブ、左フックからの右ストレートといったコンビネーションなどの良いパンチを持っているが受け身の姿勢。判定はドロー。映像では畑山の攻める姿勢の方が良かったように見えた。リックはあまり攻めなかった。ようやく訪れた世界戦のチャンスなのに倒しに行くようなパンチではなく、当てるだけのパンチ。もったいないことをしたと思う。畑山は次の試合でジュリアン・ロルシーに敗北、WBA世界ライト級王座陥落、引退。デビュー当初から激しい試合。強烈なパンチ力。崔龍洙坂本博之らとの名勝負。世界二階級制覇。実にエキサイティングなリングキャリアだった。)

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