「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「サウスポーの安定王者」渡辺二郎⑥

WBAWBC世界J・バンタム級王者。WBC王座防衛戦「vs. 尹石煥(海外での防衛戦)」「vs. ヒルベルト・ローマン(ラストファイト)」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

渡辺二郎 5R KO 尹石煥
WBC世界J・バンタム級タイトル戦、1985年)

(ダウンシーン)
1R:右フックで尹がダウン
2R:左ストレート、右フックで2度、尹がダウン
5R:連打、左ストレート、右フックで3度、尹がダウン
(感想:渡辺がタイトル防衛。韓国で行われた四度目の防衛戦。テレビ解説はジョー小泉WBC9位の尹はこれまで9勝(7KO)1敗(「BOXREC」の記録によると、韓国フライ級王座を獲っているが「4勝1敗」。いずれにしても世界戦をやるには少なすぎるキャリア)。渡辺は25勝(17KO)1敗。サウスポー同士の一戦。開始から左ストレート、右フックで攻めていく尹。キラキラしたブルーのトランクスの渡辺はジャブで相手の様子を見る。右フックがカウンターとなって尹がダウン。2Rには絶妙な左ストレートで尹がダウン。攻める尹だが、渡辺はディフェンス。4Rに尹の左ストレートがヒットするシーンもあったが、5R、三度のダウンで終了。最後にダウンを奪った右フックもカウンター。ディフェンスに差があった試合。海外での防衛に成功した渡辺(「海外で世界王座防衛を果たした初の日本人(当時)」だそうだ)。ダウンを奪ったパンチだけではなく、左のボディ打ちも良かった。)

ヒルベルト・ローマン 12R 判定 渡辺二郎
WBC世界J・バンタム級タイトル戦、1986年)

(感想:ローマンがタイトル獲得。渡辺の5度目の防衛戦。WBC1位ローマン(メキシコ)はテクニシャン。これまで40勝(32KO)3敗。1980年のモスクワオリンピックにはフライ級で出場(メダルは獲得ならず)。プロ転向。メキシコを中心にアントニオ・アベラル(元WBC世界フライ級王者。日本で王座獲得)らと戦ってきており、これが世界初挑戦。兵庫県伊丹市で行われた試合。ローマンがよく伸びるジャブ、ストレートでポイントを取り、渡辺のカウンター攻撃をディフェンス。どちらかが一方的に打たれるシーンもなく、大きな力の差も感じられないまま12R終了。判定は3-0。ローマンが左のテクニックでコッソリ王座を持っていった。渡辺はこれがラストファイトに(再戦が無かったのが残念)。引退後は何があったのかは知らないが、様々なトラブル。ボクシング界から「永久追放」状態に。ボクシング中継のコメントなどで「真面目な人」というイメージがあっただけに残念。)

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