「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

「強打の怪物」井上尚弥⑦

三階級制覇王者。大物との再戦&注目の一戦「vs.ノニト・ドネア(再戦)」「vs.ポール・バトラー」「vs.スティーブン・フルトン」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

井上尚弥 2R KO ノニト・ドネア
WBAWBCIBF世界バンタム級王座統一戦、2022年)

(ダウンシーン)
1R:右ストレートでドネアがダウン
2R:左フックでドネアがダウン
(感想:井上が王座統一。WBAIBF王者の井上はこれまで22戦全勝(19KO)。WBC王者のドネアは42勝(28KO)6敗。注目の再戦ではあるが、ドネアは39歳であり、井上としては負けるわけにはいかない。ドネアが左フックで先制攻撃。井上にプレッシャーをかけるが、井上はジャブ&ブロックでドネアの隙をうかがう。1R終了間際、右ストレートでドネアがダウン。2R、攻めるドネアだが、逆に井上のワンツーからの左フック、左フックからの右ストレートといったコンビネーションを浴びる。左フックでグラついたドネア。ワンツーでコーナー付近に追い込まれ、左フックでダウン。倒れると同時にレフェリーは試合を止めた。最初のダウンを奪った右で事実上勝負がついた試合。いくらハードパンチャーとはいえドネアは39歳。勝っても自慢にはならないかもしれないが、井上はしっかりとジャブを使い、得意の左ボディ打ちを入れるなど、良い試合ができた。)

井上尚弥 11R KO ポール・バトラー
WBAWBCIBFWBO世界バンタム級王座統一戦、2022年)

(ダウンシーン)
11R:連打でバトラーがダウン
(感想:井上が王座統一。「三団体王者」井上の次のターゲットはWBO王座。WBO世界バンタム級王者のバトラーは「Baby Faced Assassin(童顔の暗殺者)」と呼ばれる英国人。デビュー以来、全勝でIBF世界バンタム級王者に。しかし、王座返上。階級を下げてゾラニ・テテのIBF世界スーパーフライ級王座に挑戦したがTKO負け、初黒星。王座奪回を目指してエマヌエル・ロドリゲスのIBF世界バンタム級王座に挑戦したが判定負け(ロドリゲスは2RでのKO負けで井上に王座を奪われた)。その後、連勝。WBO世界バンタム級暫定王座獲得。正規王者に昇格し、この井上戦。ガードを上げ、フットワークを使って距離を取るバトラー。井上はいつものように強打でプレッシャーをかける。ジャブ、踏み込んで右ストレート、左フック、ボディ打ち。良い右ストレート、左フックを持っているバトラーだが、受け身の姿勢で反撃も単発。3R、井上がワンツーからの左ボディなどで激しく連打。6R、8Rにはバトラーを挑発。11R、連打でバトラーがダウン。立てず、KO。井上が圧勝。パンチにはキレがあった。残念だったバトラー。後半に勝負を仕掛けるつもりなのかと思ったら最後までフットワーク。想像を超えた井上の強打に引いてしまったのだろう。バンタム級初の四団体統一王者になった井上。どうやら近いうちに王座を返上してスーパーバンタムに上がる予定らしい。個人的にはフェザー級ぐらいまでは世界王座を獲得できるのではないかと思うが、最終的にどこまで登り詰めるのだろうか?)

井上尚弥 8R TKO スティーブン・フルトン
WBCWBO世界スーパーバンタム級タイトル戦、2023年)
(ダウンシーン)
8R:左フック、連打で2度、フルトンがダウン
(感想:井上が四階級制覇。バンタムで四団体王座を統一した井上。バンタムでやり残したことはない、ということで次のステージへ。王者フルトンはフィラデルフィア出身の黒人選手。これまで21戦全勝(8KO)。マイナー団体IBOの王者だったこともあるが、WBO王座獲得。次いでWBC王座を獲得して、王座統一。ダニエル・ローマンを相手に統一王座の防衛に成功している。有明アリーナでの一戦(会場ではWBAIBF王者マーロン・タパレス(フィリピン)、プロモーターのボブ・アラム(すっかり「おじいちゃん」って感じになった)が観戦)。ゴング前、両者リング中央へ。身長はフルトンの方が高い。1R、井上が左のガードを下げた構えからジャブ。ボディにもジャブを伸ばす(これがかなり効果的だったらしい)。フルトンは警戒しながらジャブ。意外に足を使わないフルトン。足のスタンスを広めに取って中間距離からワンツーを打つが、ディフェンスされる。ワンツーからの左フックなどがパワフルな井上。相当パンチが強いのか、フルトンは攻められると自然に下がってしまう。5R、フルトンのワンツーがヒット。井上もワンツーで反撃。8R、右ストレートからの左フックでフルトンがダウン。立ったが、コーナーで連打を浴びて崩れ落ちたところでレフェリーストップ。井上がこの階級の事実上のトップをパワーで粉砕。フルトンはパワーのある方ではないため井上がこれからもスーパーバンタムで力強い勝ち方ができるかどうかは不明だが、WBAIBF王座の獲得は「時間の問題」と言えそう。)

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