「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

令和のボクシング③(佐々木尽、小原佳太、那須川天心、中谷潤人)

「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」「佐々木尽 vs. 小原佳太」「那須川天心 vs. 与那覇勇気」、WBO世界Sフライ級王座戦「中谷潤人 vs. アンドリュー・マロニー」を紹介します。

佐々木尽 3R KO 小原佳太
WBOアジアパシフィック・ウェルター級タイトル戦、2023年)

(ダウンシーン)
2R:右ストレートで佐々木がダウン
3R:左ボディ、右ストレートで2度、小原がダウン
(感想:佐々木がタイトル防衛。王者の佐々木。これまで14勝(13KO)1敗1分。WBOアジア・スーパーライト級王座はTKO負けで獲れなかったが、ウェルター級王座を獲得。これが初防衛戦。挑戦者の小原はベテラン。日本王座、東洋太平洋王座(いずれもスーパーライト級)、WBOアジアパシフィック・ウェルター級王座などを獲得。IBFの世界王座に挑戦したこともある(TKO負け)。かつて持っていた王座を奪回できるかどうか? 世界ランカー同士の一戦(佐々木はWBO11位、小原は8位)。個性的な佐々木。左のガードを下げてジャブを打ったり、「ピタッ」と動きを止めたりしながら相手を挑発する。小原はアップライトスタイルからジャブ、右ストレート、左フック。パワーはそこそこだが、パンチにキレがある。パワーを込めてフック攻撃の佐々木だが、2R、右ストレートを食ってダウン。それでも攻める佐々木。3R、左ボディで小原がうずくまるダウン。再開後、右ストレートで二度目のダウン、KO。佐々木が豪快なKO防衛。ディフェンスに甘さを見せたが、パワーは世界レベルだった。一方、痛烈なKO負けだった小原。パンチはシャープで良かったが、よけそこなって打たれた。アップライトスタイルは欠点が大きい。)

那須川天心 6R 判定 与那覇勇気
スーパーバンタム級戦、2023年)

(ダウンシーン)
2R:右フックで与那覇がダウン
(感想:キックボクサーの那須川がプロボクシングデビュー戦。相手は日本バンタム級2位の与那覇(12勝(8KO)4敗)。ジャブで前進し、右ストレート、フックの与那覇。サウスポーの那須川は距離を取って右ジャブ、ワンツー、左ボディ。コンビネーションを使う那須川。2R、右フックカウンターでダウンを奪う。その後、前に出てくる与那覇の攻撃をブロックしながら那須川が左カウンター。6R終了。判定は3-0。那須川が当てるテクニック&ディフェンスで勝利。個人的に那須川には気になる点がいくつか。ジャブが軽かった印象。相手の攻めを止められなかったのはそれが原因と思われる。左フックの振りが大きいのも気になった。相手がカウンターを得意とする選手だったら打たれていたかもしれない。インターバル中に座らないのもあまりよろしくない。余裕があるときはそれでもいいかもしれないが、きつくなってきたらどうするのか? ジョージ・フォアマンは太っていたため「立ったり座ったりするのがしんどい」という理由で座らなかったが、疲れてきたときには座っていた。相手に弱味を見せないようにするのも勝負事には必要。)

中谷潤人 12R KO アンドリュー・マロニー
WBO世界スーパーフライ級王座決定戦、2023年)

(ダウンシーン)
2R:右フックでマロニーがダウン
11R:ワンツーでマロニーがダウン
12R:左カウンターでマロニーがダウン
(感想:中谷が二階級制覇。決定戦で手に入れたフライ級王座を返上した中谷。これまで24戦全勝(18KO)。またしても決定戦で二つ目のベルトを狙う(この王座は井岡一翔が返上したもの)。マロニー(オーストラリア)は元WBA王者。WBA世界スーパーフライ級暫定王座を決定戦で獲得し、正規王者に昇格した経緯がある。双子の兄弟ジェイソンもボクサーで、井上尚弥WBAIBF世界バンタム級王座に挑戦してKOされたことがある。ネバダ州ラスベガス「MGMグランドアリーナ」での一戦(世界ライト級タイトルマッチ「デビン・ヘイニー vs. ワシル・ロマチェンコ」のアンダーカード。ヘイニーが王座防衛)。気合いの入った表情のマロニー。ブロックしながら前進し、右パンチ、左ボディ打ちを出す。サウスポーの中谷は距離を取りながら右ジャブ、左ストレート。接近戦を挑むマロニー。しかし、2Rにフック連打からの右フックを食らってダウン。3R、中谷がバッティングで出血。よく前に出るマロニーだが、中谷はブロック、クリンチ。逆に中谷が左ストレートカウンター、アッパー気味の左右フックで優勢。11R、ワンツーでマロニーがダウン。12R終了近く、中谷の左カウンターでマロニーがダウン。倒れると同時にレフェリーは試合を止めた。中谷がスピード&ディフェンスで快勝。一発一発のパンチは軽いが、カウンターを取る巧さ、斜め下からのフック連打に強さがあった。本場アメリカで実力を発揮。これからは「名のある相手」を中心にリングに上がっていくことになるはず。マロニーは右ストレート、左ボディ打ちが良かったがブロックされた末、痛烈なKO負け。病院送りになってしまった。)

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