「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

懐かし系の試合を中心に日本ボクシングを紹介するブログ。映像を見た感想を書いています。

令和のボクシング①(中谷潤人、寺地拳四朗、重岡銀次朗)

「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」世界王座戦「中谷潤人 vs. ジーメル・マグラモ」「寺地拳四朗 vs. 京口紘人」「ダニエル・バラダレス vs. 重岡銀次朗」を紹介します。

中谷潤人 8R TKO ジーメル・マグラモ
WBO世界フライ級王座決定戦、2020年)

(ダウンシーン)
8R:連打でマグラモがダウン
(感想:中谷がタイトル獲得。WBO1位のマグラモと3位の中谷が決定戦。マグラモはフィリピンの選手でこれまで24勝(20KO)1敗、となかなか見事な戦績。「ボクシング一家」で父と叔父もボクサー。ニックネームは「ピストレロ(拳銃を持つ男)」。26歳で色気のある顔立ち。中谷は20戦全勝(15KO)。22歳の若きホープ。サウスポーの中谷。前傾姿勢で右手をやや前に出す構えから右ジャブ、左ストレート。マグラモはガードを上げ、右を当てようと狙う。1Rから中谷が左ストレートカウンターを決め、左右フックで連打。接近戦を仕掛けるマグラモだが、ジャブが少ないためヒットが少なく、左目が腫れる。8R、連打でマグラモがダウン。立ったが、レフェリーストップ。中谷が手数、離れた距離からのジャブ、ストレートで勝利。マグラモは攻めが雑だった。中谷はKO率は高いが、連打で倒すタイプ。接近戦でパンチをもらうシーンもあり、ディフェンスにやや難がありそうな雰囲気も。)

寺地拳四朗 7R TKO 京口紘人
WBAWBC世界ライトフライ級王座統一戦、2022年)

(ダウンシーン)
5R:ワンツーで京口がダウン
(感想:寺地が王座統一。WBC王者の寺地。WBA王者の京口。アマチュア時代にも対戦したことがあるという二人が互いの世界王座を懸けて対決。寺地は一度は王座を失ったが、奪回。京口はこれまで全勝。IBF世界ミニマム級王座を二度、WBA世界ライトフライ級王座を四度防衛している二階級制覇王者。パンチがある選手同士の注目の一戦。リングアナはジミー・レノン・ジュニア。共にガードをしっかり上げてジャブ、ディフェンス。手数が多い寺地がジャブ、ワンツー、右カウンターをヒットさせる。京口は正直なボクシング。右ストレートに良いものがあるが、試合のペースを握るのは手数が多い寺地の方。4R、寺地の右ボディがヒット。5R、ワンツーで京口がダウン。7R、右ストレートを決めた京口だが、逆に右ストレートを食ってグラつく。さらに右を浴び、ロープ際まで後退したところでレフェリーストップ。京口はストップ後に崩れ落ちた。寺地が快勝。相手の隙を突くなど、当てる巧さとディフェンスで上回った。京口のパンチは悪くはなかったが、パワーを込めるタイプのため、相手の手数にしてやられた。京口ライトフライ級ではパワーが出ないのかもしれない。両者にはフライ級の世界王座を懸けて再戦してもらいたい。)

ダニエル・バラダレス 3R 無効 重岡銀次朗
IBF世界ミニマム級タイトル戦、2023年)

(感想:アマチュアで実績を上げ、プロでもWBOのアジア王座(ミニマム級)を獲得・防衛するなど、これまで全勝の挑戦者重岡。世界獲りが大いに期待されている。王者バラダレスはメキシカン。二度目の世界挑戦で同王座獲得。これが初防衛戦となる。サウスポーの重岡。右手を突き出した構えから右ジャブ、左ストレート、右フックで攻めの姿勢。バラダレスは慎重姿勢で右ストレートで応戦。連打を見せる重岡。2R、バラダレスの右ストレートがヒット。3R、重岡が左フックで攻めるがバッティング。ドクターチェックを受けるバラダレス。目の辺りにダメージがある様子。レフェリーが試合終了のゼスチャー。無効試合となった。最軽量級というのもあるが、重岡はジャブが軽かった。リードブロー無しにいきなり飛び込んでバッティングになることはよくあること。試合の前半はジャブで相手の勢い・スタミナを奪うのが試合に勝つ鉄則。この結果は勝負を急ぎすぎたことによるもの。バラダレスは良い右ストレートを持っていたが、ジャブが軽めだった。なお、「無効」の場合は防衛回数にカウントされないそうだ。)  

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令和の試合:記事一覧

リンク

令和のボクシング①
「中谷潤人 vs. ジーメル・マグラモ」「寺地拳四朗 vs. 京口紘人」「ダニエル・バラダレス vs. 重岡銀次朗」

令和のボクシング②
「谷口将隆 vs. ジーメル・マグラモ」「井上拓真 vs. リボリオ・ソリス」「寺地拳四朗 vs. アンソニー・オラスクアガ」

令和のボクシング③
「佐々木尽 vs. 小原佳太」「那須川天心 vs. 与那覇勇気」、WBO世界Sフライ級王座戦「中谷潤人 vs. アンドリュー・マロニー」

令和のボクシング④
「中谷潤人 vs. アルヒ・コルテス」「那須川天心 vs. ルイス・グスマン」、「寺地拳四朗 vs. ヘッキー・ブドラー」

令和のボクシング⑤
「ユーリ阿久井政悟 vs. アルテム・ダラキアン」「那須川天心 vs. ルイス・ロブレス」「寺地拳四朗 vs. カルロス・カニザレス」「辰吉寿以輝 vs. 与那覇勇気」

令和のボクシング⑥
田中恒成 vs. クリスチャン・バカセグア」「アレハンドロ・サンティアゴ vs. 中谷潤人」「井上拓真 vs. ヘルウィン・アンカハス」

令和のボクシング⑦
「加納陸 vs. アンソニー・オラスクアガ」「那須川天心 vs. ジョナサン・ロドリゲス」「中谷潤人 vs. ビンセント・アストロラビオ」

「正確なカウンターパンチ」井岡一翔⑧

四階級制覇王者。WBO世界S・フライ級王座戦「vs. 田中恒成」「vs. フランシスコ・ロドリゲスJr」「vs. 福永亮次」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

井岡一翔 8R TKO 田中恒成
WBO世界スーパーフライ級タイトル戦、2020年)

(ダウンシーン)
5R:左フックで田中がダウン
6R:左フック連打で田中がダウン
(感想:井岡がタイトル統一。TBS恒例年末ボクシング。井岡はこれが一年ぶりの試合(ドレッドヘアー。独特のセンスの持ち主)。二度目の防衛戦の相手は過去最高の選手。これまで全勝、三階級王者(全てWBO王座)の田中。WBO1位。強いジャブを連打して、右ストレートで攻める。井岡はジャブで迎え撃つ形。共にパンチのキレ、パワー、左のテクニックがある。井岡は得意の左ボディからの左フック、田中は左フックからの右ストレートといったコンビネーション。パワーのある連打を見せる田中だが、攻撃をディフェンスされ、逆に打たれる。5R、田中が攻めたところに左フックがヒット、ダウン。6R、井岡の見事な左フック連打で田中がダウン。8R、左フックで田中がグラついたところでレフェリーストップ。井岡が隙を突く巧さで快勝。ディフェンスの差が出た。田中は真っ直ぐ攻める悪いクセがある。しかし、井岡の左目の下が腫れていたように田中は腕っぷしは強かった。)

井岡一翔 12R 判定 フランシスコ・ロドリゲスJr
WBO世界S・フライ級タイトル戦、2021年)

(感想:井岡がタイトル防衛。三度目の防衛戦(TVゲストは東京オリンピック金メダリストの入江聖奈)。レフェリーはビニー・マーチン(元日本王者。竹原慎二に判定負け)。WBO2位の挑戦者ロドリゲスはメキシカン。元WBOIBF世界ミニマム級王者。王座を返上後、ドニー・ニエテスのWBO世界ライトフライ級王座に挑戦したが、敗北。WBCの地域王座(スーパーフライ級)を獲得するなど、このところ連勝中。左フックが強いロドリゲス。左フック連打からの右ストレートといったコンビネーションで精力的に連打。井岡もワンツーからの左フックといった連打。互いにディフェンス。井岡が右カウンター、左ボディ打ち。接近戦ではロドリゲスのパンチもヒット。8R、攻める井岡にロドリゲスが右カウンター。その後もロドリゲスがよく攻め、12R終了。判定は3-0(三者とも116-112)。パンチの正確さが評価されたか。ロドリゲスは最後まで積極的だった。しかし、元々はミニマムだったからか、「一発のパワー」に欠けていた印象。この試合後もロドリゲスは現役続行中だが、その弱点をクリアできるかどうか。)

井岡一翔 12R 判定 福永亮次
WBO世界S・フライ級タイトル戦、2021年)

(感想:井岡がタイトル防衛。TBS年末恒例の井岡戦。これまで27勝(15KO)2敗の井岡。四度目の防衛戦は日本人対決。WBO6位の挑戦者、福永は35歳のサウスポー。15勝(14KO)4敗。WBOアジア王座、日本王座、東洋太平洋王座(全てスーパーフライ級)を獲得している。共にヒゲ。井岡は再びドレッドヘアー。右ジャブを使いながら左ストレートを打ち込む福永はマニー・パッキャオによく似たスタイル。連打で攻める姿勢、足のスタンスもパッキャオ風。井岡はディフェンスしながら隙を狙う。接近戦では互いに左右フック、ボディ打ち。パワーの福永、右カウンターなど当てる巧さの井岡。12R終了。判定は3-0。福永は最後までよく前に出たが、パンチの正確さで井岡がポイントを重ねた。なかなか強かった福永。これが最後の試合に。世界王者になってもおかしくない左パンチを持っていた。)

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「正確なカウンターパンチ」井岡一翔⑦

四階級制覇王者。WBO世界S・フライ級王座戦「vs. ドニー・ニエテス(初戦)」「vs. アストン・パリクテ」「vs. ヘイビエル・シントロン」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

ドニー・ニエテス 12R 判定 井岡一翔
WBO世界S・フライ級王座決定戦、2018年)

(感想:ニエテスが四階級制覇。これまで23勝(13KO)1敗の井岡。実力者と勝負。ニエテスはフィリピンのパンチャーで41勝(23KO)1敗5分。IBF世界フライ級王座を返上した後、WBO世界スーパーフライ級王座決定戦に出場して四階級制覇を狙ったがアストン・パリクテと引き分け。今度は井岡を相手に改めて決定戦。三階級制覇王者同士によるマカオでの注目の一戦。細かくジャブ、連打を使う井岡。ニエテスは手数が少ない。互いにボディ攻撃。一発のパワーでニエテス、手数で井岡、といったところ。最終ラウンド終了。ニエテスはセコンドにかつがれて勝利をアピール。判定は2-1。個人的には井岡が手数で勝ったと思ったが、リングサイドのジャッジ二人はニエテス。パワーが評価されたか。地味な「四階級制覇」ではあったが、ニエテスにはパンチ力とタフさがあった。)

井岡一翔 12R 判定 アストン・パリクテ
WBO世界S・フライ級王座決定戦、2019年)

(感想:井岡が四階級制覇。ニエテスが王座返上。ニエテスと引き分けたパリクテ(フィリピン)とWBO2位の井岡が決定戦。WBO1位のパリクテはこれまで25勝(21KO)2敗1分。IBFWBOの地域王座、北米王座(フライ級、S・フライ級)を獲得してきた実績。ガードを上げた構えから伸びのあるジャブ、右ストレート。左フックを器用に使うなど、左のテクニックもある。井岡はいつものようにジャブ、ワンツー。共にワンツーからの左フックといったコンビネーションを使う。ジャブが正確な井岡だが、相手の長いパンチに思うように攻められない。7R、井岡が連打に押されてスリップダウン。9R、井岡が得意の左ボディからの左フック。次第にパンチのキレが落ちて、ガードが下がっていくパリクテ。10R、井岡が一気に連打。パリクテが後退したところでレフェリーストップ。井岡が力強く四階級制覇。相手がスタミナを失ったタイミングを上手く捉えた。)

井岡一翔 12R 判定 ヘイビエル・シントロン
WBO世界S・フライ級タイトル戦、2019年)

(感想:井岡がタイトル初防衛。TBS恒例年末ボクシング。挑戦者シントロンプエルトリコのサウスポー。アマチュア時代にはロンドン五輪リオ五輪に出場。プロではWBOインター王座(S・フライ級)を獲得するなど、これまで無敗。スラリとした体型(身長170cm。井岡は164)から右ジャブ、左ストレート、右フック。足を使って距離を取る典型的なサウスポースタイル。井岡はジャブで距離を詰めながらボディ打ち。当てるテクニックがあるシントロン。前に出る井岡に左ストレートカウンター。井岡は動きのある相手に攻めにくそうな雰囲気だったが、次第に接近戦で右ストレート、ショートパンチがヒットするようになっていく。11R、12Rの始めにシントロンのグローブのテープが剥がれて試合中断。最終ラウンド終了時、共に両手を上げて自身の勝利をアピール。判定は3-0。井岡が攻めの姿勢で勝利。これが最後の試合となったシントロン。左ストレートは良かったが、チャレンジャーらしくない終始受け身の姿勢だった。)

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「正確なカウンターパンチ」井岡一翔⑥

四階級制覇王者。WBA世界フライ級王座防衛戦「vs. キービン・ララ」「vs. スタンプ・キャットニワット」「vs. ノックノイ・シットプラサート」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

井岡一翔 11R KO キービン・ララ
WBA世界フライ級タイトル戦、2016年)

(ダウンシーン)
10R:右ストレートでララがダウン
11R:連打でララがダウン
(感想:井岡がタイトル防衛。これまで19勝(11KO)1敗の井岡が三度目の防衛戦。相手はニカラグアのララ。18勝(6KO)1敗1分でWBA5位。デビュー戦で判定負け。プロ二戦目は引き分け。それ以降は連勝。WBCの地域王座(フライ級)を獲得し、防衛にも成功している。なかなか積極的なララ。伸びのあるジャブ、右ストレート、接近して振りが大きめの左右フック。ただし、バランスはあまり良くない。井岡はいつものようにディフェンスしながらジャブ、隙を突く攻撃。右ストレート、左フックを決めるなどパンチの正確さで井岡。しかし、精力的なララの攻めに対応する忙しい試合ぶり。9R、井岡の右カウンターがクリーンヒット。10R、井岡が連打で優勢の中、右ストレートでララがダウン。11R、完全に足に来ているララが連打でダウン。座ったままカウントアウト。井岡が相手に負けじと手数で応戦して勝利。ララはチャレンジャーらしい頑張りを見せたが隙が大きかった印象。その後、ララはWBAの地域王座(スーパーフライ級)を獲得したが、防衛に失敗。今のところ井岡戦が唯一の世界戦となっている。)

井岡一翔 7R TKO スタンプ・キャットニワット
WBA世界フライ級王座統一戦、2016年)

(ダウンシーン)
2R:右フックで井岡がダウン
7R:左ボディ、右ボディで2度、スタンプがダウン
(感想:井岡がタイトル統一。TBS恒例年末ボクシング。正規王者の井岡がこれまで15戦全勝(6KO)の暫定王者スタンプ(タイ)と「統一戦」。井岡がジャブ、右ストレートでプレッシャーをかける。スタンプは慎重姿勢で、フックで応戦。力強いスタンプだが、井岡がディフェンス&コンビネーション。しかし、2Rにハプニング。強烈な右フックで井岡がダウン。その後は井岡が慎重にジャブで体勢を整える。4R、井岡の左フックがクリーンヒット。スタンプは打ち返すが空転。7R、前に出るスタンプ。井岡が正確な連打を連続ヒット。左ボディでスタンプがダウン。右ボディで二度目。立ったが、戦意喪失でレフェリーストップ。井岡が正確なパンチ、定評のあるボディ打ちで勝利。ジャブにはキレがあった。一方、負けたが実に力強かったスタンプ。ただ、攻撃がとぎれがちで振りの大きいパンチは隙も大きかった。そんなスタンプ。後、WBAのアジア王座(フライ級、スーパーフライ級)を獲得したが、勝ったり負けたり。キービン・ララ同様、今のところ井岡戦が唯一の世界戦となっている。)

井岡一翔 12R 判定 ノックノイ・シットプラサート
WBA世界フライ級タイトル戦、2017年)

(感想:井岡がタイトル防衛。井岡の五度目の防衛戦。挑戦者はタイのノックノイ。これまで62勝(38KO)4敗のベテラン。プロ二戦目から五戦目まで4連敗。しかし、その後は好調。WBCのユース王座(ライトフライ級)、インター王座(フライ級)を獲得するなど61連勝。ただ、ノンタイトル戦は6回戦で行ってきており、ここ最近も6回戦。戦績のわりには意外なことにこれが世界初挑戦(なかなか面白いキャリアの持ち主)。ジャブ連打からの右ストレートが力強いノックノイ。井岡はいつものようにジャブ、ワンツー、左ボディ。3R、左ボディからアッパー気味の左フックをヒットさせるなど、井岡が左のテクニックを見せる。4R、井岡の右カウンター。その後もディフェンスしながらのショートパンチで井岡が優勢。ただ、ノックノイは打たれながらも打ち返すタフネスを見せる。11R、井岡が右カウンター、左フックをクリーンヒットさせる。判定は大差の3-0。ノックノイはタフだったが隙を突かれた。防衛に成功した井岡。KOできなかったが巧さを見せて勝利。WBA王座を返上し、四階級制覇を狙う。)

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「正確なカウンターパンチ」井岡一翔⑤

四階級制覇王者。二度目の三階級制覇挑戦。「vs. フアン・カルロス・レベコ(初戦)」「vs. ロベルト・ドミンゴ・ソーサ」「vs. レベコ(再戦)」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

井岡一翔 12R 判定 フアン・カルロス・レベコ
WBA世界フライ級タイトル戦、2015年)

(感想:井岡が三階級制覇。これまで16勝(10KO)1敗の井岡。WBA3位として二度目の三階級制覇チャレンジ。35勝(19KO)1敗のレベコはアルゼンチンの選手で二階級制覇王者。井岡と同じWBA世界ライトフライ級王者であったこともあり、フライ級王座は八度防衛している。小柄なレベコ(身長157cm。井岡は165)。左のテクニックがあり、接近しての左右フックはなかなかパワフル。井岡はそんなフックをブロックしながらジャブ、コンビネーション、ボディ攻め。2R、井岡の左フックがヒットしてレベコがピンチ。その後は連打の迫力を見せるレベコ、右カウンターなど「隙を突く巧さ」を見せる井岡。パンチの正確さで井岡が若干勝っているような印象。判定は2-0。井岡が右カウンター、左フックで勝利。レベコはパワーとタフネスがあったが、ディフェンスされた。リング上では井岡の叔父・弘樹が喜びの表情。自身が達成できなかった三階級制覇を甥が果たした。)

井岡一翔 12R 判定 ロベルト・ドミンゴ・ソーサ
WBA世界フライ級タイトル戦、2015年)

(感想:井岡がタイトル初防衛。初防衛の相手はレベコと同じアルゼンチンのソーサ。WBA10位で、これまで26勝(14KO)2敗1分。WBAWBCの地域王座を獲得しているが、スーパーフライ級での世界挑戦は失敗に終わっている。井岡がジャブでプレッシャーをかけ、ボディ攻撃。ソーサは警戒しながらジャブを出し、右ストレート、左フックを思い切り良く打っていく。しかしながら、狙うような打ち方で、攻めのリズムがとぎれがち。井岡がディフェンスしながらジャブ、右カウンターで隙を突く。6R、井岡が得意の左ボディからの左フック。12Rには右ボディでソーサを後退させる。判定は大差の3-0。ソーサは最後まで力強かったが、流れるような攻撃ができなかったためブロックされてしまった。その後、世界を獲ることなくキャリアを終えた。)

井岡一翔 11R TKO フアン・カルロス・レベコ
WBA世界フライ級タイトル戦、2015年)

(ダウンシーン)
11R:ボディ連打でレベコがダウン
(感想:井岡がタイトル防衛。TBS恒例の年末ボクシングで行われたレベコ(WBA2位)との再戦。井岡が積極的。ジャブ、ワンツー、左フックで先手を取る。2R、井岡の右カウンターがヒット。4R、レベコが井岡のボディ攻撃、連打で後退。良いワンツー、振りの大きい左フックを使うレベコだが、井岡はディフェンス。9R、井岡が連打で優勢。11R、ボディへのカウンターが効いたレベコ。さらにボディ連打でダウン。立ったが、レフェリーストップ。レベコは決して弱くはなかったが、井岡は手数が多かった。その後、レベコはドニー・ニエテスのIBF世界フライ級王座に挑戦したが、王座返り咲きはならなかった。)

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「正確なカウンターパンチ」井岡一翔④

四階級制覇王者。IBF王座戦「vs. アムナット・ルエンロン」、再起戦「vs. パブロ・カリージョ」「vs. ジャン・ピエロ・ペレス」を紹介します。「日本ボクシング専門ブログ:聖龍拳」

アムナット・ルエンロン 12R 判定 井岡一翔
IBF世界フライ級タイトル戦、2014年)

(感想:アムナットがタイトル防衛。これまで14連勝(9KO)の井岡。WBA世界ライトフライ級王座を返上し、「IBF8位」として三階級制覇を狙う。王者アムナット(タイ)も全勝(12連勝(5KO))。決定戦で王者になった選手で、これが初防衛戦。二人はアマチュア時代に対戦(アムナットが勝利)。プロではどんな結果になるか? 井岡が速いジャブとキレのある左フック。アムナットはよく伸びる素晴らしいジャブ・ストレート。しかし、減量に苦しんだアムナットは中盤以降はスタミナ切れ。長いパンチとクリンチでスタミナ不足をカバー。判定は2-1。井岡が初黒星。積極的に前に出たが、決定打を打ち込むことができなかった。ゴマかすような試合運びでなんとか勝ったアムナット。序盤はマーク・ブリーランドばりのキレのあるジャブを打っていたが、勢いが良かったのが前半だけだったのが少し残念。)

井岡一翔 10R 判定 パブロ・カリージョ
(フライ級戦、2014年)

(感想:アムナットに敗れた井岡の再起戦。相手のカリージョはコロンビアの選手。ルイス・コンセプシオンパナマ)には勝てなかったが、国内王座(フライ級)を獲得した実績。サイドを刈り上げた個性的な髪型でリングイン。ガードを上げ、ジャブ、接近してフックやストレートを連打する。井岡はジャブで隙をうかがう慎重姿勢。力強いカリージョ。2Rには左フックをヒットさせる。しかしながら、ジャブが少なく、攻撃がとぎれがち。次第に井岡が正確なショートパンチ(左フック、ボディ打ち)を決めるようになり、カリージョの連打をディフェンス。何度もマウスピースを落とすカリージョ。最終10Rにも左フックでポロリ。判定は3-0。カリージョはパワフルな連打を打つエネルギッシュな選手だったが、流れるような攻めではなかったため、ディフェンスされてしまった。後、カリージョはWBAWBCの地域王座(スーパーフライ級)を獲得したが、世界は獲れていない。)

井岡一翔 5R KO ジャン・ピエロ・ペレス
(フライ級戦、2014年)

(ダウンシーン)
5R:右ストレートでペレスがダウン
(感想:井岡の再起二戦目。TBS恒例の年末ボクシング。ペレスはベネズエラの選手。スラリとした体型からキレイにジャブ、右ストレート、シャープな左フックを振るうタイプ。WBA暫定王座(フライ級)を獲得した実績。上体の柔らかさでディフェンスしながら速いパンチを飛ばすペレス。井岡はいつものようにジャブを出す。クリーンなファイトぶりのペレスはジャブを使い、相手のガードの隙間にアッパーを入れる器用さを見せる。相手の連打とディフェンスに阻まれて上手く攻められない井岡。しかし、5R、左ジャブからの右ストレートでペレスがダウン。立てず、KO。井岡が見事なワンパンチKO勝ち。なかなかテクニックがあるペレスをどのように崩すのか、と思いながら観戦したが、一撃で決めた。いつでも倒せるという手応えがあったのだろうか? 「その瞬間」までは試合が長引きそうな雰囲気だったが。そんな井岡の次の試合は二度目の三階級制覇チャレンジ。相手はアルゼンチンのWBA王者、フアン・カルロス・レベコ。)

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